店長は「ネコ」、兵庫・姫路でウワサの無人古本書店

2021.2.23 07:15

お客をじっと待つ店長はるたん

(写真16枚)

ネコが店長を務める、しかも無人の書店「二階町三番地書店」(兵庫県姫路市)が今年オープンし、本好き&ネコ好きの間で話題を呼んでいる。

約4畳半の店内はお客が2組も入れば満員になる同店は1月にオープン。小説や人文書、絵本、エッセイなど約800冊並び、まるで本の小部屋のよう。選書は、実店舗を持たずに播磨地域でブックイベントなどを手掛ける「陽文庫」が担当するほか、棚の1区画を月額1000円~2000円で貸し出し、希望者は本を持ち込んでもらい販売もできる。

運営しているのは、もともとこの場所にあった2軒隣のコミュニティスペース「そらにじひめじ」。生きづらさを抱えた人の交流拠点として2018年秋からに開設されたが移転した後に、物置状態に。そこで有効活用できるように思いついたのが、人手が必要のない無人書店だったそう。

そんなところに時折やってくるのが、ねこ店長はるたん(オス、推定5歳)だ。人見知りもしない性格で、どんなお客さんにもすりすりとウェルカム。その人懐っこさは、猫好きでなくても、メロメロになってしまいそうだ。

実は、はるたん店長は、もともと地元では有名な野良猫だったが怪我した際に、ボランティアが保護。完治後は「そらにじひめじ」で引き取られることとなり、店長としての役割を得たという。「本好きの方々はもちろん、はるたんに会いに来る常連さんもいますよ」とは、古書店の世話役でもあるだいすけさん。

なんのお店か分からずともふらりと立ち止まってくれる人も多いそうで、設置された椅子に座って本をじっくり読んで選ぶ人も。支払いは、巻末の値札を来店客が確認し、会計箱にいれるかキャッシュレス。おつりが必要な際などは「そらにじひめじ」で対応してくれる。

ねこに見守られながらの本探し、実に癒やしの空間だ。貸し棚のオーナーは募集中。今後は、読書会やブックイベントも開催予定。営業は11〜20時。

取材・文・写真/いなだみほ

「二階町三番地書店」

2021年1月1日(金)オープン
住所:姫路市二階町3
時間:11:00~20:00(緊急事態宣言以降は21:00予定) 水曜休
電話:050-3746-4571(そらにじひめじ)

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