氷川きよし、年末ライブを放送「テレビの前でかぶりついて」

2021.2.7 07:15

ライブを振りかえる氷川きよし

(写真5枚)

歌手・氷川きよしが毎年末に開催しているスペシャルコンサート『きよしこの夜』の模様が、2月13日にWOWOWにて放送される。

2000年に『箱根八里の半次郎』で演歌歌手としてデビューした氷川。圧倒的歌唱力とアイドルさながらのルックスで話題を集め、その年の『日本レコード大賞』をはじめとする音楽祭の新人賞を総なめにするなど、「若い男性の演歌歌手は売れない」という業界のジンクスを打ち破り、華々しいデビューを飾った。

その後も『きよしのズンドコ節』といったヒット曲を連発。マダム勢がライブ会場に押し寄せ、大フィーバーを繰り広げるさまが社会現象として語られるなど、「演歌界のプリンス」として不動の地位を確立したのは周知の通りだ。

そんな彼が安定を投げ捨て、驚愕のイメージチェンジを図ったのが、40代に突入した2019年のこと。ビジュアル系さながらの妖艶なメイク&衣装で激しいロックサウンドをバックに人気アニメ『ドラゴンボール超』の主題歌『限界突破×サバイバー』を熱唱する2018年末のライブ映像がSNSで話題を呼び、その振り切れたカッコ良さに理屈抜きで夢中になる人が急増。

また、夏の阪神戦始球式でショートパンツ姿でツルリとした生足を披露したり、自身が開設したインスタグラムでウエディングドレス姿をアップするなど、音楽を離れたシーンでもフェミニンな素顔を積極的にアピールするようになる。

インタビューで男らしさを求められてきたことが苦痛だったと語り、これからは自分らしく生きたいと宣言するなど、これまで封印してきた自分をさらけ出し、いきいきと生き、歌う、彼の姿はジェンダーレスな時代の流れと見事にマッチ。ジャンルもジェンダーも超越した、「限界突破歌手kiiちゃん」として、より一層多くの人々から共感と支持を集めている。

コロナ禍の2020年も、「氷川きよしは歌手ですから、こういう状況のなかでも心を強く持って、たくさん音楽を伝えていきたい」と、シングル『母』、『Papillon −ボヘミアン・ラプソディ−』『生々流転』という2枚のアルバムをリリース。

ソーシャルディスタンスを守ったうえで、歌と芝居の2本立てによるオリジナルショーを「明治座」と「新歌舞伎座」で開催。そして今回放送される『きよしこの夜 2020』も、一時は開催が危ぶまれたが奇跡的におこなうことができた。

アマビエ風の青い衣装で『大丈夫 2020』を披露した氷川きよし

「こういう状況だからこそみなさんに元気になってもらいたい。諦めない気持ち、常に前向きな気持ちになってもらうために自分は歌っているんだなと改めて感じました。バラエティ豊かなエンタテインメントな世界を歌・衣装・ステージの全部で表現しましたので、ぜひテレビの前でかぶりついて歌の世界に入っていただければと思います」と話す。

ライブでは、コロナ退散を願ってアマビエをイメージした青の奇抜な衣装で登場。多彩な楽曲に合わせた衣装とセットで、めくるめく夢のようなステージを繰り広げた。氷川きよしの心と生き様を投影したステージに、きっと勇気をもらえるはずだ。放送は、2月13日・夜7時から。

文/井口啓子

『氷川きよし スペシャルコンサート2020 ~きよしこの夜 Vol.20~』

日時:2020年2月13日(土)・19:00〜

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