「漫才は体のビタミン剤」芸人一丸となった上方漫才協会大賞

2021.1.13 18:45

『上方漫才協会大賞』を締めくくった中田カウス会長と受賞者ら(1月11日・NGK)

(写真6枚)

新型コロナウイルス感染症が拡大するなか、『上方漫才協会大賞』の受賞発表が「なんばグランド花月」(大阪市中央区)で開催。芸人たちは自身のネタ披露だけでなく、MCとの掛け合いやアドリブも織り交ぜ、舞台上一丸となって会場を盛り上げた。

コロナの影響で開催も危ぶまれた今回の受賞式。各賞のトロフィーは手渡しでなく台から自分で取る形式だったり、全員マスク着用のうえ透明なパネル越しのやり取りだったりと、さまざまな対策のなかでおこなわれた。

この日用意された透明なマウスシールドは、両耳に紐をかけてあごに固定するタイプだったが、放送作家の大池晶氏が『文化芸術賞』の発表をする際、上下逆さに装着して登場。

MCのアインシュタインらに「先生、つけ方逆。鳥のくちばしみたいになってますよ」と突っ込まれ、大池先生も「今さっき手渡されてん」と応え、会場を笑わせた。

さらに『特別賞』の発表時には、ドラムロールが鳴らないトラブルを笑いに変える場面も。MCが困り果てるなか、つづみ太鼓をもったすゑひろがりず・南條庄助がステージに駆け込み、ポンポンポンポンポン「イヨー!」ポンと代わりに演奏。とっさの判断で無事発表され、観客からも拍手喝さいとなった。

同協会の中田カウス会長は、「開催が危ぶまれたときもあったが、お越しいただいたお客さまのおかげで今年も授賞式ができました。免疫力を上げるためには笑いがいいと聞いています。漫才は体のビタミン剤。今後も漫才をよろしくお願いいたします」と締めくくった。

第6回の大賞はミルクボーイ、新人賞はカベポスター、話題賞はすゑひろがりず、マヂカルラブリーの2組、文芸部門賞はキングブルブリン、もも、ヒューマン中村、ラフ次元、インディアンスの5組、特別賞は和牛。

取材・文/岡田由佳子

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