自然の風景を描いた日本画展、新たな素材や独自の表現を追求

奥田元宋《遠山白雪》 1989年 BBプラザ美術館蔵
『日本画コレクション 自然へのまなざしー絵とこころ』が、「BBプラザ美術館」(神戸市灘区)で11月17日よりおこなわれる。同館の所蔵品を通して今日に至る日本画の歩みを振りかえり、その魅力を再確認する展覧会だ。
意外かもしれないが、「日本画」という言葉は明治時代の西洋画導入以降に用いられるようになった。西洋の絵画技法や芸術観が輸入されたことにより、それまでの伝統的な絵画が相対化されたのである。
つまり、日本画は最初から伝統と現代、保守と前衛という二律背反的な側面を併せ持つ存在なのだ。それは今日も同様で、戦後の若き日本画家たちは、新たな素材の開拓や伝統にとらわれない独自の表現を追求し、新しい日本画の創造に邁進してきた。

本展は、人物画、風景画、花鳥画、新しき日本画の4章に分けて構成。画家たちが注いだ自然へのまなざし、その心を伝えようと試みる。作家は、高山辰雄、石本正、東山魁夷、杉山寧、奥田元宋、加山又造、平山郁夫、前田青邨、星野眞吾、下村良之介ら。
作風は一様ではなく、むしろその多様性が今日の日本画の魅力となっている。また神戸在住の画家・西田眞人の協力を得て、岩絵具、膠、和紙、筆などの画材を展示。それらを通して日本画の根源を覗くコーナーも設置される。期間は2021年2月7日まで、料金は一般400円。
文/小吹隆文(美術ライター)
『日本画コレクション 自然へのまなざし-絵とこころ』
期間:2020年11月17日(火)~2021年2月7日(日)※月曜休(11/23は開館、11/24・12/21~1/5休館)
時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで
会場:BBプラザ美術館(神戸市灘区岩屋中町4-2-7 BBプラザ2F)
料金:一般400円、大学生以下無料(11/28・29は関西文化の日として無料)
電話:078-802-9286
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
Osaka Pointでおいしくたのしく大阪めぐり[PR]
NEW 5時間前 -
大阪クリスマスケーキ2025年、高級ホテルから百貨店まで
NEW 11時間前 -
華やかスイーツ!神戸のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 14:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 11:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.16 11:00 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.10.16 10:00 -
京都「オーバーツーリズムって何?」#空いてる国宝萬福寺[PR]
2025.10.15 18:15 -
【大阪・関西万博2025】半年間ありがとう!地元編集部が取材した人気グルメから穴場スポットまとめ
2025.10.13 11:00 -
淡路島の「日本酒」に注目!秋の旬と味わう旅へ[PR]
2025.10.10 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.8 11:00 -
港町の心地よさに浸る、OMOろい旅 in 函館[PR]
2025.10.7 16:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.10.6 00:00 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
2025.10.1 08:30 -
なぜこんなに「宇治抹茶」が世界的に人気なのか?[PR]
2025.9.30 08:00 -
写真を撮って…豪華賞品ゲット!期間限定コンテスト[PR]
2025.9.29 19:00 -
話題の新作ノンアルビール、飲んでみた[PR]
2025.9.24 11:30 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00 -
大阪から行く高知のおでかけ・グルメ2025最新版
2025.8.22 17:00 -
大阪ビアガーデン2025年版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.22 12:00 -
関西のおすすめ音楽フェス・2025年最新版
2025.7.9 09:00 -
【カメリア・マキの魔女占い】2025年下半期の運勢は?
2025.7.1 00:00