富士五湖を描いた新旧作品など、見どころたっぷり福田眉仙展

《笮橋奇観》 絹本着色 1960(昭和35)年 個人蔵
明治から昭和にかけて活躍した日本画家・福田眉仙(ふくだびせん・明治8年/1875~昭和38年/1963)。彼の画業を初期から晩年までの代表作約80点でたどる展覧会が「姫路市立美術館」(兵庫県姫路市)で10月10日よりおこなわれている。
現在の兵庫県相生市に生まれた眉仙。上京して久保田米僊、橋本雅邦に師事し、日本美術院にも参加。明治42年(1909)には岡倉天心の勧めで中国大陸に渡り、足掛け3年間中国各地をスケッチ。その成果は《志那三十図巻》に結実している。昭和15年(1940)には、東京オリンピック開催に合わせて当時の国立公園を12双の屏風を描き、日本を訪れた外国人に紹介する展覧会を計画。しかし東京オリンピックは中止になり、その後の戦災により多くの作品が失われたと考えられてきた。
本展では国立公園シリーズのうち、焼失したと考えられてきたが、その後現存が確認された《富士五湖》と、昭和22年(1947)に再制作された《富士五湖図》の両方を紹介。また、全長約250メートルを超える大作《志那三十図巻》の全巻を前後期に分けて展示する(10月10日〜25日、10月29日〜11月15日)。
眉仙は画業の途中で中央画壇から遠ざかり、作品の多くが戦災で焼失したこともあり、全体像が見えにくくなっている。本展により、彼の画業が今までよりクリアに見通せるようになるだろう。期間は11月15日まで、料金は一般800円。
文/小吹隆文(美術ライター)
『日本画家 福田眉仙展』
期間:2020年10月10日(土)~11月15日(日)※月曜休(10/27・28休、常設展示室は開室)
時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで
会場:姫路市立美術館(兵庫県姫路市本町68-25)
料金:一般800円、大高生600円、中小生200円
電話:079-222-2288
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