自粛期間を経た歌舞伎役者ら「舞台に立つことが生きがい」

2020.7.19 11:15

左から『晴の会』の片岡松十郎、片岡千壽、片岡千次郎、片岡秀太郎(7月13日・大阪市内)

(写真6枚)

片岡松十郎、片岡千壽、片岡千次郎ら松竹・上方歌舞伎塾出身の俳優たちが立ち上げた研鑽を積む会で毎年夏に上演される『あべの歌舞伎 晴の会』が今年も開催。7月13日に大阪市内でおこなわれた発表会見では、出演者らの公演にかける思いや新型コロナウィルス感染拡大予防のための自粛期間を振りかえった。

「当たり前のように舞台に出ていたときの多幸感は日に日に強くなる一方。きざな言い方ですが、舞台に立つということは私たちにとって生きがいかなと思います」と話した千壽。「無事に終わるようにみんなで協力してやっていきたい」と決意を新たにした。

また、千次郎は「お客さまの前でお芝居できる機会をいただけて、関係者のみなさまに感謝しかありません」と謝意。「大道具さん、小道具さん、衣裳さん、床山さんなど、みなさんが『一緒にやろう』と力強くおっしゃってくださって、その言葉が励みになっています」と意気込んだ。

そして、自粛期間中に「映画やドラマ、歌舞伎の映像なども観ていました。そして自分は歌舞伎がやりたいと改めて思いました」と松十郎。「お客さまの前でお芝居をしたいとずっと思っていたので、今回、片岡秀太郎さんや片岡仁左衛門さんに『ぜひやりなさい』という言葉をいただけて心強かったです」と、師匠方の存在に勇気づけられたと話す。

しかし、初演から監修を勤める片岡秀太郎は、「晴の会の第1回、第2回公演では(自身の弟・片岡)仁左衛門が怒ったんです」と告白。そこには、「勉強中の若手には古典や時代物をもっと勉強してほしい」という彼の思いがあったからではないかと振りかえる。

そして、第3回からは仁左衛門も監修に加わり、熱心に指導。俳優たちも力をつけてきた。それだけに秀太郎は、「今回、仁左衛門が(『浮世咄一夜仇討』の上演を)認めてくれたことが非常にうれしい。初演とはまた違ったものを見せてほしい」と『晴の会』の成長に期待を寄せた。

上演される演目『浮世咄一夜仇討』は笑いどころも多い演目。「心の底から楽しんでいただきたい」と一同、観客を前にしての幕開けを待ち望んでいる様子だった。

本公演は「近鉄アート館」(大阪市阿倍野)で、8月20日から23日までの全11公演。チケットは一般6000円、高校生以下1000円で7月18日に発売。また、9月には有料動画配信(3000円)も予定されている。

取材・文・写真/岩本

『第6回 あべの歌舞伎 晴の会』

日程:2020年8月20日(木)〜23日(日)
会場:近鉄アート館(大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43)
料金:一般6000円、高校生以下1000円
電話:06-6622-8802

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