日本のコロナ拡大を遺伝子的に解明、原因は海外からの帰国者

朝野和典教授が配布した資料より、ウイルス感染源についての調査結果
大阪府が6月22日に実施した「新型コロナウイルス対策本部専門家会議」で、これまで国内で実施されたコロナ対策の効果検証を発表。座長の大阪大学・朝野(ともの)和典教授が、「もっとも効果的だったのは海外からの入国制限、次いで外出自粛とクラスターサーベイランス(集団感染への対策)であった」と報告した。
この日、知見を交えた第1波の原因と有効な感染症対策などを発表した朝野教授。「最初に日本で出たコロナは、武漢の遺伝子を持っているウイルスがクラスターを作った。ダイヤモンドプリンセスも武漢の遺伝子を持っていたが、このウイルスは県外に出ていなかった」と、ウイルスの日本初上陸を説明した。
さらに、「3月から4月の増加はヨーロッパ各国、アメリカの東海岸からの帰国者の感染伝播によるもの。帰国者は3月21日をもって2週間の隔離・停留が義務付けられたが、それまでに海外から爆発的な数の帰国者がいて、行動制限が不十分ななかで広がったことが遺伝子的に解明されている」と、感染拡大第1波の原因が海外からの帰国者だったことを明らかにした。
また、日本が感染爆発しなかった理由に関しては、「日本に入ってくる感染者の数が、クラスター対策や外出自粛、院内感染対策、医療提供体制などによって『制御可能な人数』であったこと」と見解。今後の有効な対策については、「入国制限、外出自粛、クラスター対策に加え、院内感染対策と重症化リスクのある人の感染対策を優先すべき」と提案した。
また同会議では検疫体制の強化及び、入国制限の緩和について慎重な検討などを国に要望する方針を固めたが、それでは海外からの観光客回復はまだ先に。インバウンド観光客減少によるダメージに対し吉村洋文知事は、「大きなダメージは受けているのは間違いない。ただ、日本から海外に行くお客さんも減っていて、そういった意味で日本の内需はやり方によっては増える」と考察。
「アウトバウンド(海外旅行)が2兆円あり、実はインバウンドより、日本国内需要も圧倒的に高い。インバウンドが戻ってくるまで、何とか大阪に来てもらえるような政策をしたい。またインバウンドは、入国時に陽性者を確実にキャッチできる水際対策ができるよう、しっかり国に対して要望したい」と語った。
取材・文・写真/岡田由佳子
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