仮面ライダー俳優の赤楚衛二「吉川晃司さんに動けるねって」

2020.6.22 20:15

2017年『仮面ライダービルド』で、万丈龍我/仮面ライダークローズに抜擢された赤楚衛二

(写真7枚)

吉川晃司が主演を務める、横溝正史原作のミステリードラマ『探偵・由利麟太郎』(カンテレ・フジテレビ系)。6月23日放送の第2話に登場する赤楚衛二(あかそえいじ)は、『仮面ライダービルド』の万丈龍我 /仮面ライダークローズ役で、子どもはもちろん、ママたちの心もキュンキュンさせた注目のイケメン俳優。役への意気込みや撮影秘話などを訊いた。

──吉川晃司さんとの初共演はいかがでしたか?

父が吉川晃司さんのファンで、子どもの頃からよく一緒にライブのDVDを拝見していたんです。足を高く上げてドラムのシンバルを蹴るステージ・アクション、シンバルキックも「これがかっこいいんや」って語っていて。現場では本当に緊張しちゃって、最初は「よろしくお願いします」の一言しか言葉を交わせませんでしたね。そこまで緊張することってなかなかないのですが、やっぱりずっと拝見していた人だということ、あと吉川さんって、オーラが半端じゃないんです! 所作ひとつひとつが洗練されていて素敵で、日本人離れしている。すごくかっこいい生き方をされているのだろうなっていうのが現れているし、現場に入ってこられるだけで空気観が変わる、圧倒的存在感がありましたね。

──お父さまも喜ばれたのではないですか?

共演することを父に報告したら、「撮影現場の場所教えてくれ」と言われました。さすがに父親を連れてはいけないのでダメだと断りましたけど。「じゃあテレビで見るわ」と、不満そうにしていました(笑)。

──第2話で演じるのは、悪夢に悩まされるクラブホステスの恋人役。弱った恋人を救おうと必死になる男気あふれる姿が印象的ですが、撮影の思い出などはありますか?

警察から逃げるアクションシーンですね。「そこらへんにあるものを倒して逃げて」と監督から指示があったので、むちゃくちゃ倒しまくって逃げたら、吉川さんが「きみ、動けるねぇ」って言ってくださったのがうれしかったです。

僕が演じる青年実業家・五月翔太はすごく熱い愛を持っている男。実際にここまで熱い愛だとエネルギーも使うし、体力的にもしんどいですよね。五月は恋人が幻覚に悩まされて、狂っていく姿を目の当たりにして、助けてあげなきゃという気持ちになるのですが、実際に僕がその立場になっても「支えてあげなければ!」と思うはず。長男なので、頼ってもらうのは好き。でも、幻覚を見たという場合は「病院に行こっか」ってなりますね。助けられる自信はないかも・・・(笑)。

「愚直な愛をもって、銀座でホステスとして働く吉岡エマ(水上京香)の恋人である青年実業家・五月翔太を演じました」

──赤楚さんは、悪夢に悩まされた経験はありますか?

悪夢、よく見ます! でも、悪夢を見るときほど毎日が充実しています。仕事がハードで、夢も見ずにぐっすり寝たいというときほど悪夢を見ちゃうことが多いかな。うわぁ~と叫んで飛び起きることはないけど、起きたら涙を流していることもあったりします。内容は悪夢なのですが、自分が見ている夢ってわりとドラマチックだから好きだったりするので、内容が気になるときは、夢占いで調べたりもしますよ。

今まで見たなかで一番ひどい悪夢は、花の花粉が悪い菌になって、その花粉を吸うと毛穴から出血して死んでしまうというもの。周りに誰もいなくなってしまい、そのうち僕自身も感染して「ああ、僕の人生はなんだったのだろう」と思いながら消えてしまったところで目が覚めたのですが、「これドラマにできるじゃん」って思いましたね。

──そんな悪夢を・・・! ぜひ悪夢日記を書いてドラマ化を狙ってください。近頃では、ドラマや映画にと活躍の幅も広がっていますが、芸能界を志す前に憧れていた職業などはありますか?

子どもが大好きなので、幼稚園の園長先生になりたかったですね。普通の先生だと、1クラスの子どもしか面倒がみることができない。でも僕は園児全員をみたいから、そうなると園長先生になるしかないなって。役者の道に進んだのは、高校生でモデルの仕事をしたときに両親が喜んでくれたので、じゃあ、芸能関係の仕事に進もうかと。

役者の仕事は、人を楽しませたいと思いながらやっています。ドラマや映画って、見ている瞬間はその世界だけに集中できる大切な時間で、嫌なことも忘れて楽しめる。これって素晴らしいことですよね。友達や作品を見てくださったかたが、見ていて楽しかったと言ってくれると、俳優をやっていて良かったなと感じます。

──五月翔太は残念ながら道を踏み外してしまいましたが、そんな思いを持って演じている赤楚さんなら絶対安心ですね。

道を踏み外すことはないです! これ以上成長できないのではないか・・・と恐怖に駆られることもありますが、演じることが好き、人を幸せにしたいという気持ちが芯にあるので、何があっても折れずに生きていけるんじゃないかなと思います。

赤楚衛二が出演する第2話は、全話のなかでも特にホラーだとされている回。6月23日・夜9時から放送される。

取材/西村円香

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