評論家が観たエール「名曲・長崎の鐘を持ち出した意味とは」

2020.4.14 20:00

東京オリンピック開会式に臨む古山裕一(窪田正孝)と妻の音(二階堂ふみ) (C)NHK

(写真5枚)

「楽譜ひとつとっても注意深く観察したい」

内向的な裕一に、「人よりほんの少し努力するのが辛くなくて、ほんの少し簡単にできること。それがお前の得意なもんだ。それが見つかればしがみつけ」と、100%納得できる箴言(しんげん)を与える音楽教師・藤堂先生(森山直太朗、彼も快演)の黒板に書かれる楽譜も、録画をポーズして見ればすべて正しい (ついでに言えば、小学生の裕一が一夜漬けで天才的に書いた曲の譜面は、冒頭にあるべき八分休符が欠けてたり、小節ごとの音符の幅が不規則だったりと、いろいろ一夜漬け臭いんだな)。

裕一の担任教師となった藤堂(森山直太朗)(C)NHK
裕一の担任教師となった藤堂(森山直太朗)(C)NHK

譜面つながりでいうと、裕一が父に買い与えられる高価な譜面として「妹尾楽譜(=セノオ楽譜)」が出てきたのには驚いた。

竹久夢二が表紙絵を描いたことで有名なこの小曲楽譜集(今でいうと全音のピアノピースみたいなものだ。当時はバイオリン主体だったけど)。夢二の絵は『竹久夢二「セノオ楽譜」表紙画大全集』(国書刊行会)というすんげえ美本(でも高い・・・)にまとめられてるので、ぜひ図書館ででもいいから見てほしい。

ちなみに作詞家でもある夢二は、古関裕而のコロムビア専属デビュー盤『福島夜曲(せれなあで)』の作者。まったく売れなかったといわくつきの曲だけど。

【今週出てきた曲】
●エルガー『威風堂々』第一番(蓄音機で裕一が最初にハマるレコード)
●チャイコフスキー『弦楽セレナーデ』第2楽章(西洋音楽にハマった裕一に父が買ってきてくれるレコード)
●讃美歌『いつくしみ深き』(音が教会で歌う)
●徒競走でコケた裕一を鼓舞するハーモニカ部の「エール」は瀬川英史のサントラでしょう

文/ミルクマン斉藤

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