昭和の迷作ゲーム「たけしの挑戦状」舞台化に背負う使命とは

2020.3.31 20:00

ゲーム『たけしの挑戦状』の舞台化にチャレンジした作・演出家の上田誠

(写真5枚)

「ゲームに込めた思いを受けとるのが使命」(上田誠)

──演劇作品を作る上で、ゲームの影響を受けたり、大学でプログラミングの勉強をしたことが活かせたと思うことはありますか?

演劇って文学の側面が大きいんですけど、ゲームは基本的に無言劇じゃないですか? たとえば「テトリス」って、ゲームの画面には何も説明がないけど「落ちてくるブロックを回転させながら積み上げて、どんどん列を消していく」というのが、割と見ただけでわかる仕掛けになっている。これを全部セリフで説明したとしても、全然文芸的じゃないと思うんです。

──確かに説明書みたいなことしか言えなさそうです。

「いいセリフを書く」ことよりも、全体の構造とか趣向の面白さの方が僕にとっては大事だし、それをセリフ以外で伝える手段が何かあるはずだと。そっちの方に頭を使ってるのはゲームから学んだことだし、ゲーム作家的なのかもしれないですね。

「絶対『たけしに挑戦 』ってキャッチは付けて欲しくない」と上田
「絶対『たけしに挑戦 』ってキャッチは付けて欲しくない」と上田

──『たけしの挑戦状』を原作として扱うことで、改めて思うところなどはありますか?

気合いを入れて作った作品は、その時代に受け入れられなくても、意外と後々まで残って、受け継がれるべき人に受け継がれることがあるんだ、といろいろ調べながら思っています。だから34年前にたけしさんが作ったゲームから、そこに込められたメッセージを受け取るようにするというのが、今回の使命なのかもしれないなあと。

──となると、決してこのゲームを笑いものにするのではなく、むしろたけしさんにリスペクトをあらわす舞台となりそうですね。

そうなると思います。いろいろ各ジャンルに尊敬する方々がいらっしゃるなかでも、たけしさんの存在は僕にとって大きいです。『風雲! たけし城』のようなテレビ番組や映画で、僕がやったら「絶対マニアックになるな」と思うようなアイディアを、国民レベルで巻き込むメジャーな形で実現できるのは、もうそれだけでもすごいこと。

ゲーム『たけしの挑戦状』の舞台化にチャレンジした作・演出家の上田誠
ゲーム『たけしの挑戦状』の舞台化にチャレンジした作・演出家の上田誠

──そこにどこまで近づけるかという、まさにたけしさんへの挑戦となるわけですね。

それは恐れ多いですし、絶対「たけしに挑戦」ってキャッチは付けて欲しくないですけど(笑)。当時39歳だったたけしさんが何を考えて、あのゲームでどういうことをしようとしたのか。それを40歳になった僕が、このタイミングで紐解くのは、面白いめぐり合わせだと思います。ただ、たけしさん本人に観ていただきたいかと言われたら・・・。初日が開いてから判断したいです(笑)。


本作は東京、名古屋、高知、広島公演を経て、大阪では5月2日・3日に「サンケイホールブリーゼ」(大阪市北区)にて上演。チケットは8500円発売中。

注)4月3日、新型コロナウィルスの感染状況と、それに伴う政府及び関係機関・各自治体からのイベント自粛要請の方針に従い、本作の全公演中止が発表されました。詳細は公式サイトにて。

『たけしの挑戦状 ビヨンド』

日程:2020年5月2日(土)・3日(日)
会場:サンケイホールブリーゼ(大阪市北区梅田2丁目4-9)
料金:8500円(全席指定)
電話:0570−200−888

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