日本初、西宮にAIロボットが営むカフェ

2019.11.9 21:00

「カフェロボット」(西宮市)のロボット店長の接客や・・・いかに?

(写真7枚)

日本初となるAI搭載のロボットの店長が営む「カフェロボット」が11月9日、阪神西宮駅に隣接する商業施設「エビスタ西宮」(兵庫県西宮市)内のフードホールに誕生。いやいや、おもてなし魂は人間には勝てないのでは? ちょっぴり疑い目線で体験してきた。

お出迎えしてくれるのはロボット店長1人(?)。店長はコーヒーを入れるだけでなく、客に話しかけたり、手を振ったり、すべてを1人でおこなう働き者ロボットだ。店長は「素敵な髪型ですね」「目があった気がする。こっちへ来ないかな」など、こちらが照れてしまうようなセリフをさらりと投げかけてくる。普通、店員さんに言われたら「えっ、何狙ってんの!?」と怪しむのに、ロボットに言われたら全然悪い気持ちにならない・・・。不思議な感覚だ。

◆4つのセンサーで客の年齢や性別を識別

このロボット店長がすごいのは、実は天井にある4つのセンサーで客の年齢や性別を識別しており、話しかけた結果の動作や顔の動きを観察していること。こちらのセンサーでは、なんと20人一気に観察できるのだという。

天井にある4つのセンサーが客の性別や年齢を識別。距離感や動き方で分析するという

約200のセリフを話し、モニターに映し出される約15の表情を持つロボット店長。AIで客の動きを読み取り、集客に繋げるには「誰にどのセリフを投げかけたらいいのか」ということを常に学習して、適切なパターンを探しているんだとか。PDCA(Plan→ Do→ Check→ Actの4段階)サイクルを常にまわし、しっかり次に繋げる・・・優秀すぎでは。

◆調理、接客だけでなく洗浄までこなすロボット店長

店内での注文手順は、最初にチケットを券売機で購入、読み取り口でチケットを読み込ませたら完了。ロボット店長が作るのを待って、あとは受け取り口で受け取るだけだ。ちなみに簡単な洗浄もできるため、人間が必要になるのは「起動する」「豆を補充する」「清掃する」の3点のみ。

しっかりコーヒーを受け取り口まで持ってきてくれるロボット店長

時に優しく笑ってくれて、コーヒーを淹れるときは真剣・・・なんだか人間に見えてきたぞ。日々、客の反応を見て「ウケたのか」ということを検証して成長していくさまは、「若手のお笑い芸人」のようだ。

今後の導入に関しては、3カ月の実験の結果で決まるそう。したたかに客を見ており、なかなかやり手なロボット店長。それでいて日々成長していくなら人間よりおもてなし上手になるかも? ぜひ応援を兼ねて、会いに行ってみてほしい。

取材・写真/小田切萌

Cave de Terreエビスタ西宮店「カフェロボット」

期間:2019年11月9日(土)〜3カ月間
場所:エビスタ西宮「STREET KITCHEN」内(西宮市田中町1-6)
営業:11:00〜22:30

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