大阪府「児童虐待は189に通報を」

2019.10.31 16:30

定例会見で「虐待で悩んだら、とにかく『189』に」と訴えた大阪府・吉村洋文知事(30日・大阪府庁)

(写真1枚)

大阪府の吉村洋文知事は30日、「大阪府庁」(大阪市中央区)でおこなわれた定例会見で、11月の児童虐待防止推進月間を前に「子育て世代はひとりで悩まないで相談。近所の人は間違いでもいいから、『189』に通報して支援につなげてほしい」と語った。

「189(いち・はや・く)」とは、児童相談所全国共通ダイヤルのこと。2012年の児童虐待の相談件数は、全国で6万6701件、府で9875件。2018年度の速報値では、全国で15万9850件、府で2万694件と年々増加している。この結果に府は、相談件数の増加は悲観的にとらえず、通報が虐待の早期発見と対応に繋がっていると認識する一方、子どもとその家族をさらに支援できるよう社会での仕組みづくりが必要と考えている。

8月には「大阪児童虐待防止推進会議」を立ち上げ、大阪府と大阪市、堺市、児童相談所、府警本部のほか、関係機関が連携してオール大阪で児童虐待への取り組みを強化し、ベストな形を協議しているという。

会見で吉村知事は、「児童虐待で悩んだら、とにかく『189』に連絡してほしい。国が12月から通話料を無料化する予定と聞いている。通報をきかっけに行政も知ることができ、それによって支援ができる。ぜひ、各家庭・地域の方にも協力をお願いしたい」と語った。

府では「重大な児童虐待ゼロ」の実現に向け、11月1日の児童虐待防止推進月間では「児童虐待防止・オレンジリボンキャンペーン」として、街頭キャンペーンや観覧車のオレンジライトアップ、ポスター掲示などの広報啓発が進められる予定だ。

取材・写真/岡田由佳子

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