吉村知事、前時代的な条例の改定に意欲

2019.7.10 22:30

条例改定について「青少年少女を守ることに軸足を置く」と断言する大阪府吉村洋文知事(10日・大阪府庁)

(写真1枚)

大阪府吉村洋文知事が10日、「大阪府庁」(大阪市中央区)で会見を実施。1984年から改正されていない「青少年健全育成条例の淫行処罰規定の改定」について語った。

大阪府の青少年条例では、逮捕・書類送検される件数が極端に低く、神奈川県の162件に対して、大阪はわずか1件。吉村知事は9日、自身のツイッターで「これは問題だ。看過できない。18歳未満の青少年少女に対する淫行処罰規定の改定が必要だ」と言及していた。

この大阪府の条例は1984年に制定されたもので、大阪府では18歳未満とのわいせつ行為において、脅迫、嘘、困惑させた行為があってようやく逮捕・書類送検できるという前時代的なものになっている。吉村知事は、現在の規定では青少年を守るという条例の目的に合っていないと指摘する。

この日の会見では、「今の社会の変化に対応し、青少年を守ることに軸足を置く。SNSや出会い系アプリなど、18歳未満の青少年少女が大人社会と接点を持ちやすくなっている。大人は成熟していない青少年に対し、自らを満足させるツールとして発展させている。そういったことは許すべきではない」と、改めて改定に意欲を見せた吉村知事。

今後、委員会の方針や提言も取りまとめた上で、2020年2月には条例の改定案を出していくという。

取材・写真/岡田由佳子

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