柄本明「セリフと格闘するのが役者」

2019.7.7 15:00

「元町映画館」のトークイベントに登場した柄本明(神戸市内・6日)

(写真1枚)

俳優一家・柄本家を追ったドキュメンタリー『柄本家のゴドー』が「元町映画館」(神戸市中央区)で公開され、6日におこなわれたトークショーに俳優・柄本明が登場。同作で描かれた、息子たちとの稽古について語った。

それぞれが俳優として活躍しながら、兄弟で演劇ユニットを組む長男・柄本佑と次男・柄本時生のふたり。2014年に名作戯曲『ゴドーを待ちながら』に初挑戦し、「時生とふたりで、ずっと続けられる戯曲に出会えた」という佑は、2度目の挑戦となる2018年の舞台に、父・柄本明を演出家として迎え入れた。

同作は一家と親交のあるカメラマンが、その稽古の様子を追ったドキュメンタリー。「恥ずかしい。(タイトルは)『柄本家の恥さらし』ですよ」と話した柄本だったが、劇中では佑と時生に何度となく試行錯誤させながら、時に言葉で、時に実演して見せることで演出する姿が映し出されている。

「正解はない。セリフと格闘するのが役者で、お客さんもそれを見にきている」と、親子での稽古をふりかえる一方で、「これは歌舞伎にあるような『伝承』じゃない。映画を見た人はそういう物語として無意識に見るだろうけど、ぼくらがやってることはアマチュア演劇だし、アマチュアでないとならない」と、親と子がそれぞれ取り組む演劇について語った。同作は7月6日から19日まで、「元町映画館」にて上映される。

『柄本家のゴドー』

監督:山崎裕
出演:柄本明、柄本佑、柄本時生
配給:ドキュメンタリージャパン

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