京都の名シェフ、引退から密かに復活
2018年5月に惜しまれながら閉店した、日本を代表するパティスリー「オ・グルニエ・ドール」(京都市中京区)。そのオーナーパティシエである西原金蔵シェフが、1年間の充電期間を経て、6月1日からひっそりと週末だけの店をオープンしている。
フランス料理界の巨匠アラン・シャペルのもとで活躍した西原シェフは、京都で2001年にパティスリーを開店したときから、65歳で引退を決めて実行。閉店1カ月前頃からは他府県のファンも連日訪れ、早朝から長蛇の列に。「やりきった! すっからかんになった気持ちでした」と、当時を振りかえる。
しかし、1年を通じて季節ごとの食材と出合い、作りたいものが次々と湧いてきた西原シェフ。梅、夏みかん、柚子などで砂糖漬けやジャムなどを作り続け、今回の「コンフィズリー エスパスキンゾー」にたどりついたのだという。
「フランスでスイーツの店は、パティスリー(生菓子)、コンフィズリー(砂糖菓子)、グラッスリー(氷菓子)に分けられるのですが、私は生菓子は『オ・グルニエ・ドール』で卒業したので、それ以外を。今後は、和菓子・洋菓子のジャンル関係なく作っていきたい」と語る。
今、ショーケースに並んでいるのは、キラキラと輝く宝石のような「パート・ド・クルスティヤン」(1箱1450円~)。日本語に訳すと、琥珀糖。寒天を使い、周りのシャリッとした食感はまさに和菓子そのものだ。伏見の奥田農園の無農薬のバラ、実山椒、バルサミコ酢とタイムなど、さまざまなバリエーションがそろい、なかでも目を引くのがスペシャリテだった生菓子「ピラミッド」の形で、日本酒とカカオニブを使ったものだ。
「こちらはアラン・シャペル氏からの課題だったんです。周りがシャリッとして、なかはやわらかいパート・ド・フリュイ(フルーツのピューレを固めたゼリー)を考えてって。ようやく辿りつくことができました」と、満面の笑みで語ってくれた。
また、砂糖漬けの際に残ったシロップで作るシャーベットのグラニテ(650円)も夏限定で販売。糖度を控えたグラニテは、上品な甘みと柚子ピールのほんのりとした苦味、爽やかな青柚子の香りがアクセントに。オーダーごとにシェフが1皿ずつ作ってくれるのも、今回のお店ならではだ。
「アイデアは無限大です。妻と2人でできる範囲で、ベストを尽くせたら。10年続けるのが今回の目標です」と、今後の活躍にも期待が高まるばかり。今後は、コンフィチュールや瓶詰めのジュレなども販売予定。営業は、基本土・日曜のみ(不定休・7月は27日・28日のみ営業)で、営業は13時~17時。
取材/いなだみほ
「コンフィズリー エスパス キンゾー」
2019年6月1日(土)オープン
住所:京都府京都市中京区菊屋町519-2
営業:13:00~17:00(土・日曜不定期営業)
※詳細は店頭にて掲出
電話:075-212-8022
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