京で活躍した謎の蒔絵師、その実像に迫る
2019.6.2 07:00

福禄寿鶴亀蒔絵三組盃 江戸時代 18世紀 京都国立博物館蔵
(写真4枚)
江戸時代中期に京都で活躍しながらも、その実像が謎に包まれた蒔絵師・永田友治。彼の作品を展観し、化学分析も交えてその魅力に迫る展覧会が、「MIHO MUSEUM」(滋賀県甲賀市)で、6月8日からおこなわれる。
友治は、江戸時代中期の正徳・享保年間(1711~1736)頃、京都で活躍した琳派の蒔絵師と伝わっている。彼の作品は尾形光琳風の意匠に倣い、独自の青漆(緑色系) や友治上げと呼ばれる錫粉を使った高蒔絵を用いる独特のものだ。また、光琳が使用した円印や光琳の号に一文字を足して自分の号にするなど、自分が光琳の後継であると強く意識していた。

ところが、それ以外の情報が少ない。彼の作品は存命中から高級品として珍重され、江戸琳派の祖・酒井抱一も友治を琳派の作家として認めていた。これほど高く評価されていたのに、今も実像が謎に包まれているのは極めて異例だ。また、彼はある時期から大阪に下向しているが、その理由もはっきり分かっていない。
本展では永田友治の作品をできるだけ多く集め、今後の研究の基礎資料を提供するとともに、その魅力を紹介する。また、友治が作品に使用した素材の化学分析結果もふまえて、大阪下向の謎にも迫る。期間は7月15日まで、料金は一般1100円
※友治の「友」は右肩に点あり
文/小吹隆文(美術ライター)
『謎の蒔絵師 永田友治-尾形光琳の後継者を名乗った男-』
期間:2019年6月8日(土)~7月15日(祝・月)※月曜休(7/15開館)
時間:10:00~17:00 ※入館は16:00まで
会場:MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300)
料金:一般1100円、大高生800円、中小生300円
電話:0748-82-3411
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
銀行の中にスタバ!? 関西1号店行ってみた[PR]
NEW 20時間前 -
大阪・関西万博2025、人気グルメから穴場スポットまで…最新情報まとめ
NEW 21時間前 -
大阪のおすすめビアガーデン2025年最新版
NEW 2025.4.29 12:00 -
万博・タイパビリオン、大屋根リングから歓声も[PR]
NEW 2025.4.29 12:00 -
京都・川床おすすめランチ&ディナー、鴨川・貴船・高雄エリア別【2025年】
NEW 2025.4.29 11:00 -
ホテルで贅沢に…大阪アフタヌーンティー2025年完全版
NEW 2025.4.28 11:00 -
新社会人に告ぐ! 仕事の「#真相をお話しします」[PR]
2025.4.24 17:00 -
「えびそば一幻」が大阪初進出、バブル期の象徴に[PR]
2025.4.24 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.4.23 11:00 -
京都のホテルで楽しむ、アフタヌーンティー2025年最新版
2025.4.18 10:00 -
神戸のホテルで贅沢に、アフタヌーンティー2025年最新版
2025.4.10 11:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2025年版
2025.4.10 11:00 -
淡路島の観光&おでかけ&グルメスポット、2025年最新版
2025.4.2 19:30 -
春は桜も!ガイドブックにもない、淡路島秘境ツアー[PR]
2025.4.2 07:00 -
テンプル大学、学生たちの京都生活。【PR】
2025.4.1 11:00 -
大阪から行く高知のおでかけ・グルメ2025最新版
2025.3.31 16:45 -
坂本龍馬の生家跡・ホテル南水、ラグジュアリーに改装[PR]
2025.3.30 07:00 -
万博迫る!大阪2カ所でオランダパビリオンお披露目[PR]
2025.3.29 18:30 -
ワインのような日本酒? 高知県に期待の新蔵が誕生[PR]
2025.3.29 07:00 -
大阪でなぜ?KITTE高知ショップ、意外な売れ筋[PR]
2025.3.28 07:00 -
2025年は開業ラッシュ!大阪・梅田の新商業施設まとめ
2025.3.27 12:00