大人計画から解放、松尾スズキ「丸裸に」

2019.4.23 07:00

「プレッシャーから解放されて、シンプルなお芝居であの喜びを」と学生の頃の気持ちを思いだし、原点回帰とはなす松尾スズキ

(写真2枚)

宮藤官九郎や阿部サダヲらが所属する劇団・大人計画の主宰をする松尾スズキが、自身プロデュースの劇団を新たに発足。そのきっかけは、大人計画をはじめとする大きな興行へのプレッシャーだという。

「規模が大きくなり、マスという人間を相手にするなかで、興行のプレッシャーが鬼のように自分をむしばんでる。大人数のなかで演技をしたり、大人数のお客さんを相手にするのが、ちょっと苦痛。あとは、みんなの生活が頭に浮かんできたり、『今回はこの人に良いセリフをあんまり書けなかったな』という悔いとか・・・」と、胸の内を明かした松尾。

「そういうものを取っ払ったときに2人芝居ってアリかな、と。できるだけリスクを少なく、一番シンプルな2人でやるのが良い。演劇部的なものを通過している安藤さんに声をかけて、お互い生活もありますし、生活が破綻しない程度に」と、劇団と言いながらも「東京成人演劇部」と名乗り、今回は女優の安藤玉恵と2人芝居に挑戦する。

「全部パントマイムでやろうと思ったんですけど(笑)。いい年した大人2人が小道具持ったふりして演技するのも面白いかなとか。学生の頃は、ピストルひとつにしても平気でボール紙で作ったようなモノを持ってましたから。でも、そういうことに対して恥ずかしいとも思ってなかった。あの、丸裸っていうのかな。そこに回帰してみたいという思いが強いですね」と、意気込みを話す。

学生の頃を振りかえり、「楽しいっていうのは、自由度が高いということですかね。大学のときにお芝居に触れて楽しかった感じ。ワクワクする感じは大規模では味わえない気がする」と目を輝かせた松尾。大阪公演は7月27日〜29日で、同日オープンする新しい劇場「10hall」(大阪市中央区)にて上演される。チケットは当日6000円(全席自由)。

舞台『命、ギガ長ス』

日程:2019年7月27日(土)〜29日(月)
会場:10hall(大阪市中央区城見1-3-50)
料金:当日6000円(整理番号付き自由席)
電話:06-6957-2098

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