大阪で、さまざまな薪の表情捉えた写真展

2019.4.1 06:30

中村泰写真展『ツルクからの風』より

(写真1枚)

雑誌、広告などの撮影を中心に活躍するフォトグラファー、中村泰の写真展『ツルクからの風』が、撮影スタジオ(大阪市北区)をギャラリーに改装し、4月3日からおこなわれる。

これは、彼の先輩である彫刻家の黒田峯夫が2008年にフィンランドのツルク近くの町でおこなった展覧会『一本の薪』からスピンアウトした企画となる。100本の薪を黒田が配置し、1本だけを抜き取り、「存在」というものを考えさせられる空間インスタレーションだった。

2013年6月に現地へ赴き作品を撮影した中村は「フィンランドの旧首都であるツルクの街からバスで1時間ほど、海沿いにある広大な敷地を有するアーティスト・レジデンスに作品を撮りに行きました。撮影する時に意識したのは、ただただモノとして薪を視ること、撮ることです」と話した。

ツルクの風景などは写されていないのに、フィンランドの森の奥で長年、過ごしてきた薪は、その表情から深く包み込まれるような街の景色やゆっくり流れる時間を感じさせてくれるように思われる。この展覧会は、彼自身の作品テーマ「muoto(ムオト)」の第2弾でもあり、フィンランド語で、姿や形、外見、顔、形状などという意味。前回は女性の素顔を撮ったもので、今回は「薪」という静物を対象とした。期間は4月21日まで、会場は中村泰写真事務所(大阪市北区天満3-5-21)。

中村 泰 写真展『muoto(ムオト)』vol.2

期間:2019年4月3日(水)〜21日(日)
時間:11:00〜19:00(土・日曜は〜17:00)※月曜休(最終日は〜17:00)
会場:中村泰写真事務所(大阪市北区天満3-5-21 鈴木ビル2F)
電話:06-6351-3596

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