尼崎城で鉄砲・変身体験、市民愛で再建

2019.3.30 06:00

真新しい白壁が輝く「尼崎城」。石垣の中の空間も利用し、外観は4層天守閣で内部は5階建てになっている

(写真3枚)

尼崎市に関係する人や企業による寄付で再建された「尼崎城」(兵庫県尼崎市)が、3月29日より一般公開。観光シンボルとして街を盛り上げるほか、尼崎市の歴史や文化を紹介する施設として活用される。

江戸時代に築城され、明治の廃城令で取り壊された「尼崎城」。約140年ぶりに建てられた天守閣は、「創業地に歴史が学べて楽しめる施設を」と家電量販店「ミドリ電化(現エディオン)」創業者の安保詮(あぼあきら)さんが私財で再建して市へ寄贈した。

鉄砲体験ゲームは、重さのある鉄砲をかまえて的をねらう。剣術体験ゲームは、投げ込まれる筒状のワラなどを刀で切り、体を使って遊べる

展示費用については広く寄付を募ったところ、目標の1億円を大きく超える約2億円が集まったため、江戸時代の尼崎城と城下町を再現したVR(仮想現実)シアターや、剣術体験ゲームなどのデジタルを駆使した豪華な展示が実現した。寄付をしたのは、地元の人や出身者など尼崎市に関係の深い人や企業が多かったという。

また、甲冑や打掛を身につけて武士や姫になりきるゾーンも。豪華な衣装は5種類あり、おとな用と子ども用が用意されている。家族やカップルで変身し、金襖の前で写真を撮れば盛り上がりそうだ。

公開前日に尼崎城をバックに孫と写真を撮っていた女性は、「今日は近くに来たので写真だけでも撮ろうと思って途中下車しました。以前はこの辺に住んでいたんで。人がたくさん来たらいいですね」と期待を寄せた。入城料は一般500円(1階までは無料)。

取材・写真/太田浩子

『尼崎城』

2019年3月29日(金)一般公開
住所:兵庫県尼崎市北城内27
時間:9:00〜17:00 (受付は16:30まで) ※月曜休(祝日開館)
料金:一般・大学生500円、小中高生250円(1階は無料)

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