京都・北野天満宮のお宝を一挙公開

2019.2.22 06:00

国宝 北野天神縁起絵巻(承久本) 第六巻(部分) 鎌倉時代(13世紀) 北野天満宮蔵

(写真4枚)

「北野天満宮」(京都市上京区)が所蔵する神宝を中心に、ゆかりのある美術工芸品や歴史資料を紹介する展覧会が、2月23日から「京都文化博物館」(京都市中京区)で開催される。

北野天満宮は、平安時代の政治家・漢学者・漢詩人・歌人で、現在も学問の神様として崇敬される菅原道真公(承和12年/845~延喜3年/903)を祀っている。道真公は忠臣として朝廷で重用されたが、無実の罪で大宰府に左遷され、そのまま同地で没した。都では彼の死後に天変地異が続き、それが道真公の祟りとされたことから天満大自在天神として崇められるようになり、北野の地に社殿が建てられた。

北野祭礼図絵巻(部分) 江戸時代(17世紀) 北野天満宮蔵

本展では、菅原道真公の生涯から北野天満宮が建立されるまでの経緯、足利家や豊臣家との関係、祭礼と神事などを、7つの章立てで紹介。鎌倉時代の「国宝 北野天神縁起絵巻(承久本)」をはじめ、室町時代の「北野経王堂図扇面」、桃山時代の絵師・海北友松が描いた「雲龍図屏風」、江戸時代の「北野祭礼図絵巻」など名品の数々が一挙に公開される。天神信仰に関する展覧会はこれまでに何度もおこなわれたが、北野天満宮そのものを取り上げる機会はめずらしく、またとない展覧会となるだろう。期間は4月14日まで、料金は一般1400円。

文/小吹隆文(美術ライター)

『北野天満宮 信仰と名宝-天神さんの源流-』

期間:前期/2月23日(土)~3月17日(日) 後期/3月19日(火)
~4月14日(日)※前後期で一部作品の入れ替えあり ※月曜休
時間:10:00~18:00(金曜~19:30)※入場は閉室30分前まで 
会場:京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)
料金:一般1400円、大高生1100円、中小生500円

  • LINE
  • お気に入り

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本