写真家の石川竜一は、壁面を旧作(作家の地元沖縄や全国各地で撮影した肖像写真)で覆い、室内中央の独立した小部屋に初の映像作品『MITSUGU』を出品。彼が出会ったミステリアスな人物を取材した怪作。尺は約45分、毎時15分に上映。
柳瀬安里はさまざまな場所に赴き、地面に線を引く(境界線を明示する)パフォーマンスを撮影した映像作品(旧作)と、実家のお寺で撮影した写真作品『土の下』を展示。モチーフは祖父や墓地に植えたひまわりの群生など。「生と死」を強烈に意識させる。
これだけの面々が美術館の企画のために新作を作り、そろって披露するのは極めてまれなこと。展覧会はもちろん、4人の新作を見るだけでも本展は価値ありと言えるだろう。期間は3月17日まで、料金は一般1300円。
取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)
期間:2019年1月12日(土)~3月17日(日)※月曜休(2/11開館、2/12休館)
時間:10:00~18:00(金土曜~20:00)※入場は閉館30分前まで
会場:兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)
料金:一般1300円、大学生900円、70歳以上650円、高校生以下無料
電話:078-262-0901
URL:https://www.artm-pref.hyogo.jp