美しき蘭陵王、凪七瑠海主演の花組開幕
2018.11.20 20:43

宝塚歌劇団専科の凪七瑠海(なぎな・るうみ)が主演する舞台『蘭陵王(らんりょうおう)―美しすぎる武将―』が、11月20日に「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)で開幕。入団16年目の男役スター・凪七は、宙組・月組で活躍後、実力派が所属する専科に移り経験を積んできたが、初の花組公演主演で大きな輝きを放った。

兵士や馬までがその美しさに見とれたという蘭陵王役の凪七瑠海。華やかな仮面を手に、雄々しく戦う
兵士や馬までがその美しさに見とれたという蘭陵王役の凪七瑠海。華やかな仮面を手に、雄々しく戦う画像一覧

本作は雅楽や京劇で有名な、6世紀の中国・北斉に実在した蘭陵王の物語をアレンジ。あまりの美貌ゆえ戦場で仮面をつけて戦ったという武将を、凪七は豪華な衣装に負けない華やかさと凛々しさで演じ切った。

蘭陵王は捨て子の壮絶な過去を背負っているからか、皇族の高長恭(こうちょうきょう)と判明し宮廷に入って策略にはめられそうになっても、常に冷静沈着。クールな眼差しと溢れる品、勇猛さが一層美しさを際立たせる。彼は自分の命を狙う刺客だと見破った娘・洛妃(らくひ)を傍に置く。洛妃の音くり寿(おと・くりす)は芝居も歌も達者で、凪七と息ぴったり。蘭陵王と次第に絆を深め、果敢に彼を守ろうとする真摯な姿が涙を誘う。

フィナーレでは東儀秀樹の楽曲にのせ、雅楽から抜け出てきたような衣装で蘭陵王と洛妃が厳かに舞う
フィナーレでは東儀秀樹の楽曲にのせ、雅楽から抜け出てきたような衣装で蘭陵王と洛妃が厳かに舞う画像一覧

花組きっての硬派な男役・瀬戸(せと)かずやが、「美しいものが大好き」と蘭陵王に熱い視線を送る皇太子・高緯(こうい)役で新境地。さらに、流麗な語りで作品に高貴な香りをもたらした京 三紗(きょう・みさ)、謎めいた美貌の重臣を演じた帆純(ほずみ)まひろなど、キャストがみな存在感を発揮した。それぞれソロナンバーが多く、多国籍なアレンジを含め音楽性の豊かさがまた、作品の魅力となっていた。

観客の笑いを誘うコミカルな演技から、“愛”を表現する情感のこもった芝居まで見せた瀬戸かずや
観客の笑いを誘うコミカルな演技から、“愛”を表現する情感のこもった芝居まで見せた瀬戸かずや画像一覧

フィナーレは雅楽師の東儀秀樹が楽曲を提供。雅楽の音色とロックが融合したナンバーにのせ、男役が激しく踊るなど斬新な場面となった。初日の挨拶で凪七は、「“生きる”という大きなテーマのなか、(舞台上で)おのおのが生きています」と充実した表情を見せ、作品にちなみ中国語でも感謝の言葉。幕が締まっても拍手が鳴りやまず、最後はスタンディングオベーションとなった。大阪公演は11月28日まで。

取材・文/小野寺亜紀

宝塚歌劇花組公演 ロマンス『蘭陵王(らんりょうおう) ―美しすぎる武将―』

日程:2018年11月20日(火)~11月28日(水)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:7800円(全席指定)
電話:06-6377-3800
URL:http://www.umegei.com/schedule/740/

  
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