京都市内、町家で唯一の米蔵が一般公開

2018.10.6 12:00

伝統的な工法で美しく修理された米蔵。米蔵内部の公開ははじめて

(写真4枚)

京都の中心部に現存する重要文化財の町家「杉本家住宅」(京都市下京区)の敷地内に建つ「米蔵」が約1年半の修理を終え、10月12日から3日間、主屋とともに一般公開される。

杉本家は1743年創業の京呉服を商った大店。江戸末期には20~30人が住み働いていたため、1カ月に約6俵(約360キロ)もの米を消費していたそう。そのため、飢饉などにも備えて、米の備蓄に米蔵が使われていた。保存会によると、現存している京都市内の町家で、米蔵があるのは杉本家だけだという。

黒光りする煉瓦で組まれた「おくどさん」で、ごはんが炊かれていた

米蔵は、明治12年までに建てられたもので、今回の修理で屋根の張り替えや土壁の塗り替えなどがおこなわれ、真新しい蔵のにおいも体験できる。「道具蔵」などほかの蔵は屋敷の奥に建つが、日常的に米を収納する米蔵は、台所横に建つ。広い台所とともに、当時の暮らしがうかがえる貴重な遺構だ。

ぶぶ漬け試食がおこなわれる「だいどころ」。柱や梁などの木組みの美しさを堪能できる

町家の保存会は、米蔵の公開にあわせて、杉本家を生家とする料理研究家・杉本節子さんによる「ぶぶ漬け体験試食」をおこなう。同家古文書に記載される「朝夕茶漬け・香の物」を、江戸期の京商家の「ほんまもんのぶぶ漬け」(10月13・14日)として、自家製の梅干しとともに提供。試食は、走り庭の通る「だいどころ」でおこなわれ、明るい吹き抜けのなかの「おくどさん」を見ながら、当時の生活を感じられる貴重な体験。杉本家古文書調査員による米蔵の歴史についての講演「お米の話」(10月13日)も開催される。どちらも要予約。

文/太田浩子

『米蔵修理完了記念特別公開』

期間:2018年10月12日(金)~10月14日(日)※来訪は靴下着用で
時間:13:00~17:00
料金:入場料1000円
場所:杉本家住宅(京都市下京区綾小路通新町西入ル矢田町116)
電話:075-344-5724

『米蔵修理完了記念特別公開』

料理研究家 杉本節子のぶぶ漬け体験試食』
日程:2018年10月13日(土)・14日(日)
時間:13:00~、13:40~、14:20~
料金:2000円(入場料含む・要予約)

『杉本家古文書からわかるお米の話』
日程:2018年10月13日(土)
時間:11:00~12:30
料金:入場料1000円のみ(要予約)

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