100年先を見る、奈良に工芸の総合商社
2018.10.3 06:00

「工藝舎」の外観。近くの長屋には彫金作家などの工芸家のアトリエ兼ショップが並ぶ
(写真5枚)
近年、後継者不足の問題が取り沙汰される工芸・職人の業界。良質な作品をつくる作家であっても食べていけず、途中で辞めてしまう人も多い。そんななか、若手をサポートする新しい枠組みとして、現役の作家ら3人による合同会社「工藝舎」が、奈良市高天町に設立された。
「工芸に関わる物や技術を取り扱い、100年先まで残る工芸を生み出す場」として立ち上げた同社。自身もガラス工芸作家である筆頭代表の堀部伸也さんは、「ブランディング、流通などのビジネスモデル形成、別ジャンルと合わせて新商品を開発するなど、現代の工芸界が抱える弱点を補える仕組みを創り出していく。言わば、工芸の総合商社です」と説明する。
例えば、奈良の伝統産業「一刀彫」では、すでに『後継者育成 のれん分けプロジェクト』がスタート。受講者は授業料を支払って技術を学び、のれん分けで独立を目指し、本家にはロイヤリティとしての収入が確保される。「後継者になりたい」と志願する若者と、売上減少から雇う余裕が無い事業者の両者を救うための企画だ。

「技術があり、プロであっても食べていけない若い工芸家がしっかりと食べていけるような仕組みをつくる会社にしたかった」と堀部さん。2019年2月には、工芸家と料理人がコラボし、飲食店を工芸品のプロモーション販売の場にする『おいしい、工藝展。』プロジェクトも始動予定。ほかにも工芸のファッションショーなど、今後さまざまなイベントを予定しているという。オフィスはギャラリーも兼ねており、営業は金・土・日曜・祝日の11時から夕方5時まで。
取材・文・写真/いずみゆか
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