82歳の極彩色ポップ作家、京都で個展

田名網敬一《目玉の大冒険》
1960年代から活動を始め、82歳の現在も旺盛な作品制作を続ける田名網敬一。8月28日から「京都dddギャラリー」(京都市右京区)でおこなわれる田名網敬一の個展は、彼の最新動向を伝える注目の展覧会です。
デザイン、イラストレーション、アニメーション、実験映画、立体作品など多岐にわたる活動で、日本だけでなく欧米やアジアでも高く評価されている田名網は、1936年に東京で生まれ、その才能は武蔵野美術大学在学中から注目されていました。大学卒業後は広告代理店に入社するも1年足らずで独立し、イラストレーター、グラフィックデザイナーとして多忙を極めます。また、実験映画やアニメーションの制作を始めたのもこの時期です。
そして1967年、初めてニューヨークを訪れた彼は、ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルを知ります。商業美術とファインアートの間を軽やかに越境するウォーホルの姿は最良のモデルケースとなりました。以後彼は、様々なジャンルで活動する多面的なアーティストとして疾走し続けているのです。
近年の彼は、自身の記憶や夢を原風景にして自身の歴史を記した「曼荼羅図」を制作しています。そこには、幼少期の記憶と重なるアメリカの爆撃機、擬人化した爆弾、うごめく鶏や金魚、敬愛するアーティストの作品やSF、雑誌、漫画からの引用などが散りばめられており、さながら極彩色のポップな万華鏡といった趣。とても御年82歳の仕事とは思えない振り切れっぷりです。
本展では、約20点の新作プリント作品、アニメーション、立体作品、ファッションブランドとのコラボレーションアイテム、出版物、プロダクトアイテムが出品され、田名網敬一の現在を明らかにします。一生枯れることを知らない彼の作品を、オールドファンに独占させてはいけません。アートやデザインが好きな10代、20代こそ本展を見るべきだと思います。期間は10月23日まで、料金は無料。
文/小吹隆文(美術ライター)
『田名網敬一の現在 Keiichi Tanaami Dialogue』
期間:208年8月28日(火)~10月23(火)※日祝休(9/9特別開館)
時間:11:00~19:00(土曜と9/9は~18:00)
会場:京都dddギャラリー(京都市右京区太秦上刑部町10)
料金:無料
電話:075-871-1480
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