プラド美術館の至宝絵画が、神戸に集結

2018.6.7 06:00

スペインが誇る世界有数の美の殿堂「プラド美術館」。その真髄と言うべき17世紀絵画のコレクションを紹介する『プラド美術館展-ベラスケスと絵画の栄光-』が、6月13日から「兵庫県立美術館」(神戸市中央区)でスタートします。

「プラド美術館」は、歴代スペイン王が収集したコレクションを基に、1819年に王立美術館として開設しました。ベラスケス、スルバラン、ムリーリョら「黄金時代」と呼ばれた17世紀スペイン絵画の巨匠のほか、イタリア、フランドルなど当時のヨーロッパ美術で第一級の名品が揃っていることで知られています。

同展では、「芸術」「知識」「神話」「宮廷」など、主題別に7つの章が設けられ、当時の画家たちがそれぞれのテーマをどのように表現していたかを紹介。同時に17世紀スペイン宮廷や当時のアートシーンが一望できるように構成されています。また、全7章のうち第6章を除く各章にベラスケスの作品7点が配されているのも大きな特徴です。

ディエゴ・ベラスケス(1599~1660)は17世紀スペイン絵画を代表する巨匠で、国王フェリペ4世の側近として王宮の重職にも就きました。彼の作品には、巧みな空間表現、貴人、矮人、道化を区別せずに描くリアリズム、印象派の先駆とも呼ばれる近代的な筆遣いが見られます。

残念ながら日本でベラスケスの作品を見る機会は稀で、今回のように多数の作品が出品されるチャンスは滅多にありません。絵画ファンなら絶対に見逃せない展覧会です。

文/小吹隆文(美術ライター)

『プラド美術館展-ベラスケスと絵画の栄光-』

期間:2018年6月13日(水)~10月14日(日) ※月曜休(祝休日の場合は翌休)
時間:10:00~18:00(金土曜~20:00) ※入場は閉館30分前まで
会場:兵庫県立美術館(神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1)
料金:当日一般1600円、大学生1200円(6月の平日は無料・要証明)、ほか
電話:078-262-0901

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