六甲山で、花と楽しむフォトアート

2018.5.29 12:00

川島小鳥《昨日の君、明日のあなた》(六甲オルゴールミュージアム)

(写真5枚)

新緑がまぶしい季節。木々が芽吹き、花々が咲き誇るこの時期の六甲山(神戸市灘区)の魅力を知ってもらうべく、国内外10人の写真家の作品を野外展示して、花とアートを同時に楽しんでもらおうというイベントが。7月31日までおこなわれています。

六甲山のアートイベントといえば毎年秋に開催される『六甲ミーツ・アート』が有名ですが、本展はその初夏版とでもいうべきもの。会場は全部で7カ所。「六甲オルゴールミュージアム」では、人気写真家の川島小鳥と地元・神戸のヤマモトヨシコが展示をおこなっています。川島は昨年の「六甲ミーツ・アート」にも参加しており、大評判となりました。その実績が、本イベント『ROKKOフォトグラフィックガーデン』の実現を後押ししたとも言われています。花は、現在はヤマツツジが咲き誇り、6月にはフクロウソウやスイレンが見頃を迎えます。

サンドラ・チェン・ワインスタイン《トランセンド》(六甲高山植物園) LGBTとその家族を取材したドキュメント

「六甲山高山植物園」では、サンドラ・チェン・ワインスタイン、島田洋平、金サジの作品が見られます。LGBTをテーマに真摯なドキュメントをおこなうワインスタイン、現代の職人をテーマにした島田、自身のルーツをもとに神話的世界を綴る金、いずれも硬質な作品ですが、自然の中に置いても不思議と違和感はありません。しかも会場が植物園なので、花々もたっぷり楽しめます。現在はクリンソウの群生が見事。5月下旬からは、ニッコウキスゲ、エーデルワイス、シチダンカ(アジサイ)が順次見頃となります。

リョウタ カジタ《アイス・フォーメーション》(自然体感展望台 六甲枝垂れ) アラスカ内陸部の沼地、池、湖、川の氷の形成をテーマにしたシリーズ。展望台内部でも展示あり

ほかには、「自然体感展望台 六甲枝垂れ」でリョウタ カジタが、「六甲山カンツリーハウス」でアール・ジェイ・カーン、キャロル・アーブ、リチャード・トゥシュマン、大宮エリーが展示をおこなっており、「六甲ガーデンテラス」「六甲ケーブル山上駅」でも作品が見られます。「六甲山カンツリーハウス」にはバラ園があり、6月中旬ぐらいから品種ごとに順次開花する予定。ほかのエリアでも様々な花が楽しめるので、公式サイトに掲載されている花の情報を頼りにお出かけ日を設定してください。

取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)

『初夏の花めぐり ROKKOフォトグラフィックガーデン』

期間:2018年5月11日(金)~7月31日(火)※六甲山カンツリーハウスのみ、5/24・31・6/7は休園
時間:10:00~17:00 ※会場により受付終了時間が異なる 
会場:六甲オルゴールミュージアム、六甲高山植物園、六甲山カンツリーハウス、六甲ガーデンテラス、自然体感展望台 六甲枝垂れ、六甲ケーブル 六甲山上駅、【プラス会場】TENRAN CAFE ※飲食の利用が必要
料金:有料4施設共通券 中学生以上1600円、4歳~小学生800円(各施設への単独入場も可)
電話:078-894-2210

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