中村勘三郎の時代劇、阿部サダヲで再演

2018.5.3 07:00

初演『ニンゲン御破産』(2003年)での勘三郎さん(センター)。松尾(右)と宮藤官九郎(左)の姿も

(写真3枚)

人間のネガティブな部分を明るく笑い飛ばす異色のコメディで、国内トップクラスの人気を誇る劇作家・演出家の松尾スズキ。彼が2003年に、歌舞伎俳優の故・中村勘三郎さん(当時は勘九郎)のために書き下ろした時代劇『ニンゲン御破算』を、主役・阿部サダヲで再演する。

初演のタイトルは『ニンゲン御破産』だったが、今回は「クラッシュするイメージの『御破産』から、リセットするという意味で『御破算』にしました」と松尾は語る。時は幕末、狂言作家を目指す武士・加瀬実之介は、弟子入りを志願した鶴屋南北に請われて、自らの半生を語りだす。それは人間の欲望と葛藤がシッチャカメッチャカに渦巻いた、おかしくも複雑極まりない身の上話だった・・・。

今回の再演では「(初演は)全体的にちょっと実験的で複雑な構成でしたが、よりテーマをくっきりさせ老若男女が素直に楽しめる、リアリティのある時代劇にするつもり」と語る松尾。何かとトラブルがつきまとう主役の実之介を阿部サダヲが演じるほか、初演で阿部が演じた侍志望の青年・灰次役を岡田将生、実之介と大きく関わる少女・お吉を多部未華子と、松尾演出の舞台で才能を大きく花開かせた2人が出演する。

舞台『ニンゲン御破算』イメージビジュアル。左より松尾スズキ、多部未華子、阿部サダヲ、岡田将生、荒川良々
舞台『ニンゲン御破算』イメージビジュアル。左より松尾スズキ、多部未華子、阿部サダヲ、岡田将生、荒川良々

本格時代劇と言っても堅苦しさ皆無で、現代にも通じる人間のどうしようもなさを破天荒に描き出し、最後には予想外の事実で驚かせる、一級の娯楽作品となることは確実。大笑いしつつも「ニンゲン」について深く考えさせる松尾ワールドに、この機会にどっぷりと浸かってみよう。本作は東京公演を経て、7月5日~15日に「森ノ宮ピロティホール」(大阪市中央区)で上演。チケットは5月6日発売。

文/吉永美和子

シアターコクーン・オンレパートリー2018『ニンゲン御破算』

日程:2018年7月5日(木)~15日(日)
会場:森ノ宮ピロティホール(大阪市中央区森ノ宮中央1-17-5)
料金:11500円(全席指定)
電話:0570-200-888
チケットは2018年5月6日(日)発売

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