若冲ブーム続く、細見美術館で記念展

伊藤若冲《雪中雄鶏図》
2018年で開館20周年を迎える「細見美術館」(京都市左京区)が、年初から2つの江戸絵画展を実施。その第1弾となるのが、1月3日からおこなわれる『はじまりは、伊藤若冲』です。
伊藤若冲(1716〜1800)は、江戸時代中期の京都で活躍した絵師です。彼は錦小路の青物問屋を生業にしていましたが、40歳で家督を弟に譲って隠居し、その後は絵師として活躍しました。その作風は、写生を基本とした綿密な描写と、最高品質の絵具を惜しみなく用いた濃密な彩色にあります。一方水墨画のなかには大胆な筆法を駆使した作品もあり、木版画でも異彩を放ちました。1990年代以降に再評価の機運が高まり、現在では江戸時代を代表する絵師の一人として幅広い人気を博しています。

細見コレクションは、実業家で日本美術コレクターの細見古香庵(1901〜79)に始まる細見家三代の蒐集品で、神道・仏教美術、茶の湯美術、江戸絵画などの優品で知られています。当初は古代中世の宗教美術を中心にコレクションが図られましたが、伊藤若冲の作品と出会ったことにより江戸時代の絵画に覚醒。現在のコレクションに至るきっかけになりました。

つまり同館にとっても伊藤若冲は、コレクションの柱となる重要な作家なのです。本展では、若冲の初期の名品《雪中雄鶏図》や水墨画の数々を中心に、彼の魅力を多角的に紹介します。また同時代の琳派、文人画、風俗画、物語絵なども紹介し、江戸絵画の魅力にも迫ります。2018年のアート初めに最適な展覧会と言えるでしょう。
文/小吹隆文(美術ライター)
開館20周年記念展I 細見コレクションの江戸絵画『はじまりは、伊藤若冲』
期間:2018年1月3日(水)〜2月25日(日)
時間:10:00〜18:00 月曜休 ※1/8・2/12開館、1/9・2/13休館
会場:細見美術館(京都市左居区岡崎最勝寺町6-3)
料金:一般1300円、学生1000円
電話:075-752-5555
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
神戸クリスマスケーキまとめ2025年、百貨店から高級ホテルまで
NEW 1時間前 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
NEW 2025.10.28 12:00 -
京都クリスマスケーキまとめ2025年、百貨店から高級ホテルまで
NEW 2025.10.28 11:00 -
大阪アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
NEW 2025.10.28 11:00 -
大阪クリスマスケーキ2025年、高級ホテルから百貨店まで
NEW 2025.10.28 10:00 -
活気と人情に満ちた、OMOろい旅 in 東京・大塚[PR]
2025.10.25 09:00 -
未来の「新大阪駅」南エリアを2日間限定で体験![PR]
2025.10.24 16:00 -
BBQなどの体験が、最大56%オフ!?大東市[PR]
2025.10.24 08:30 -
Osaka Pointでおいしくたのしく大阪めぐり[PR]
2025.10.23 16:00 -
華やかスイーツ!神戸のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 14:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2026年版
2025.10.20 11:00 -
大阪・関西ランチビュッフェ2025年版、ホテルの食べ放題を満喫
2025.10.16 10:00 -
京都「オーバーツーリズムって何?」#空いてる国宝萬福寺[PR]
2025.10.15 18:15 -
【大阪・関西万博2025】半年間ありがとう!地元編集部が取材した人気グルメから穴場スポットまとめ
2025.10.13 11:00 -
淡路島の「日本酒」に注目!秋の旬と味わう旅へ[PR]
2025.10.10 17:00 -
京都アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.10.8 11:00 -
港町の心地よさに浸る、OMOろい旅 in 函館[PR]
2025.10.7 16:00 -
現地取材で発見!知らなかった宇治の魅力【2025年最新版】
2025.10.1 08:30 -
なぜこんなに「宇治抹茶」が世界的に人気なのか?[PR]
2025.9.30 08:00 -
写真を撮って…豪華賞品ゲット!期間限定コンテスト[PR]
2025.9.29 19:00 -
神戸アフタヌーンティー2025年最新版、編集部取材のおすすめポイントも
2025.8.29 10:00


トップ
おすすめ情報投稿
Lmaga.jpとは
ニュース
まとめ
コラム
ボイス
占い
プレゼント
エリア







人気記事ランキング




写真ランキング






ピックアップ







エルマガジン社の本

