ロザン菅が伝える「自分の成功で良い」

ロザン(左から)菅広文、宇治原史規
関西の人にはおなじみ、子どもから高齢の方まで幅広く親しまれている、高学歴芸人のロザン。近年は『Qさま!!』などクイズ番組で、京大出身のツッコミ担当・宇治原史規が活躍しているのをよく目にするだろう。そんな宇治原を1番近くで観察し続け、20年超ともにコンビとしてやってきたボケ担当の菅広文が、先日『身の丈にあった勉強法』という本を出版した。
そもそも高学歴芸人の宇治原ではなく、中学歴芸人(といっても大阪府立大出身だが)の菅のほうがなんで本を出すの? と思う人もいるだろうが、これまでも菅は、宇治原の勉強法や2人が芸人になるまでを描き、累計20万部を売り上げたベストセラー小説『京大芸人』『京大少年』など数々の本を執筆してきた。いわゆる「かしこ」な宇治原を間近で見続けてきたからこそ、確信したことが多かったというのだ。今回このテーマで本を出した理由などから、ロザンとしての「身の丈」について話を聞いてみると、彼ららしい得する生き方に触れることができた。
「自分の身の丈に合わないことをしても、自分の身にはならないと思ったんです」(菅)
──今回「身の丈にあった勉強法」というテーマで本を出されたきっかけは?
菅「まあ単純なことを言うと、勉強法を使って笑かしたかっただけなんです(笑)。ただ、賢い人が書くような勉強法の本ってたくさんあると思うんですけど、普通の人からしたら読みにくかったり、わかりにくかったりするじゃないですか。だから普通の人でも読めるような勉強法の本が書けたらな、と思ったのが経緯なんです」
──文中にも、講演会で「京大を合格するためにどれくらい勉強していましたか?」という学生からの質問に対して、宇治原さんは「1日11時間していました」と答えると。宇治原さんの勉強法って普通の人にはあわないことが多いんじゃないかと感じることが多かったということですか?
菅「11時間って宇治原からしたら普通だったかもしれないですけど、あまりできることじゃないですよね。そういうことを鵜呑みにして、自分の身の丈にあわないことをしても、自分の身にはならないと思ったんですよ」

──身の丈・・・ってむずかしいですよね。ロザンは1996年結成ですが、結成当初からロザンとして身の丈にあった活動というのは意識されてたんですか?
菅「やっぱり始めは、どの仕事もそうやと思うんですけど、いろんなお仕事をさせてもらえるんですよ。たくさんのお仕事をさせていただくなかで、自分たちの身の丈がわかってくるというか。『あっ、この仕事はあってるな』とか『この仕事は向いてないな』とかがわかってきたんかなと思いますね」
──身の丈に合わないことを受け入れて、失敗したなということは?
菅「ありましたよ〜。たとえば体を張る仕事では、どうしてもコンビやからボケのほうが挑戦するんですけど、今もしやるとしたら宇治原さんがやったりするんですよね。コンビのバランスとして、なにか罰ゲーム的なことをどっちがやった方がおもしろいかってなった場合に『宇治原さんの方が面白いな』って気付いて、じゃあ変わろかってなったり・・・」
──なるほど。なんだかロザンのお2人って常に冷静に物事を判断しているように見えるんですが。高校時代にコンビ結成されたときも、宇治原さんが京大に行ったほうが芸人としておもろいんちゃうかと思って京大を目指したんですよね。そういう感じで先を見据えて、自分たちの身の丈にあった活動をしているのかなと思いました。
菅「どうなんでしょう? でも、宇治原さんがクイズ番組に出始めたときに、学生服を着て賢そうなメガネかけて『すべてわかる!』みたいなキャラをつけたら、もしかしたらパン!って当たる可能性もあるけど、パン!って沈む可能性もあるから、普通にやろか、とか(笑)。そういうことはあります」
宇治原「仕事として考えたときに、今良かったらなんでもええ、っていう考え方はしていないんです。菅さんは特にそういうことを考えるというか」

──芸人さんってよくちょっと家賃が高いマンションに住むとか、自分の身の丈よりも大きい目標を立てて頑張るっていうのを聞きますけど、そういうことは?
菅「まったくしなかったですね! ずーっと自分の身の丈にあった家賃の家に住んでました(笑)」
宇治原「その家賃の話とかよく出ますけど、それも人によると思うんですよね。それで成功した人がその話をしていて、その人とは違う人間性の人が鵜呑みにしてやってるというか」
菅「とんでもない数の芸人が失敗してるの見てきましたからね(笑)。ほんでバイトしなあかんようになって、本業がおろそかになったりとか、それこそ本末転倒ですよ」
──人それぞれの身の丈があるのに、と。
菅「自分の成功で良いと思うんですよ。どうしても他人の成功を見て求める傾向があるじゃないですか。本人がそれで幸せやったらほんまはなにも問題ないと思うんですけどね」
──そういった失敗してる芸人さんを見てきたり、講演会などで一般の方の質問を受けたり、いろいろな人とお話してきた菅さんだからこそ、この身の丈にあった勉強法というものを実感したんですね。
菅「僕、転校が多かったのでいろんなところに住んでたし、芸人という仕事をしてるし、なおかつ友人にはサラリーマンもおるしっていう、いろんな環境が自分のなかにあるからやと思うんですよね。で、高校は進学校だったんで、宇治原さんが特殊というわけでなく、ある程度上位におる人はみんな宇治原さんと同じことをしてたっていうのも僕はわかっていて。だから、いろんなやり方があるのにっていうことをひしひしと感じていたんです」
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