大阪伝統工芸品、黒門市場で外国人にPR

2017.10.31 07:00

黒門市場内の無料休憩所で開催された、大阪伝統工芸品のPR・販売会(28日・大阪市内)

(写真3枚)

大阪の長い歴史と風土で受け継がれてきた工芸品「大阪伝統工芸品」の販売会が28日、多くの外国人観光客でにぎわう「黒門市場」(大阪市中央区)でおこなわれ、「大阪欄間」「和泉櫛」「なにわべっ甲」の3産地の商品が展示・販売された。

会場となる「黒門市場」のアーケードは連日、たくさんの外国人観光客でひしめき合っている。場所の特徴や面白さがSNSやインターネットで世界各地に発信され、今や世界有数の観光スポットに。そんななか、大阪のものづくりを支援する「モビオ(ものづくりビジネスセンター大阪)」は、より多くの人に大阪の伝統工芸品を知ってもらおうと販売会を初めて開催した。

経済大臣指定伝統的工芸品の「大阪欄間」(左)、大阪府知事指定伝統工芸品の「和泉櫛」(手前)と「なにわべっ甲」(右)など

この日、普段は工房でものづくりしている職人たちが観光客を相手に商品を説明。商品を一目見てその素晴らしさが分かる外国人観光客も多数おり、一挙にまとめて購入する場面も。日本人と外国人が好む商品で大きな違いがあることも分かった。

左から「なにわべっ甲」を扱うエスプリマの薗田社長、和泉櫛をつくる田中つげ櫛の伝統工芸士・田中さん、大阪欄間の伝統工芸士・木下さん(28日・大阪市内)

17世紀初頭から伝わる「大阪欄間」の伝統工芸士・木下文男(雅号:秀山)さんは、「普段はひたすら自分の好きなものを作っているけれど、こうして実際にお客さまと対話するとどんなものが求められているかわかる。言葉が分からないから、どんなふうに作っているかわかるVTRやポップなどがあると、もっと商品の魅力を知ってもらえるかも」とアイデアを得ていたようだ。今後も東京五輪、大阪万博誘致に向けて、日本、大阪の伝統工芸品の振興をおこなっていく。

取材・文・写真/岡田由佳子

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