はいからさんが通る、宝塚歌劇が舞台化
2017.10.11 6:00

大正ロマン花開く東京を舞台に、陸軍少尉・伊集院忍と女学生・花村紅緒の恋物語をコミカルかつドラマティックに描く少女漫画『はいからさんが通る』(原作・大和和紀)。今年、連載終了から40周年を迎えた本作が、宝塚歌劇団により舞台化され7日、「梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ」(大阪市北区)で開幕した。

大阪公演ゲネプロより、『はいからさんが通る』オールキャスト(6日、梅田芸術劇場)
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宝塚歌劇団花組の男役スター・柚香 光(ゆずか・れい)の外部公演初主演作ということもあり、すごい熱気に包まれた場内。冒頭のナンバーで全キャラクターが揃ってポップに歌い踊ると、大きな歓声が沸き起こった。

紅緒に優しい目線を送る伊集院役の柚香
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やんちゃなおてんば娘・紅緒を豪快に演じる華
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物語は、演出家・小柳奈穂子が原作の名場面をうまく抽出し、劇的な終盤まで流れるような展開。シベリア出兵や関東大震災、女性の社会進出などを盛り込み、歴史大河ドラマとしても見応えたっぷり。さらに、桜の木の下での少尉と紅緒の出会い、お酒に酔った紅緒を少尉がおぶって介抱するシーンなど、原作をリスペクトする『萌えポイント』が満載だ。

お酒に酔ってウトウトしている紅緒をおぶっている伊集院の姿に胸キュン
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各キャラクターも忠実に再現され、帝国陸軍の軍服を颯爽と着こなす伊集院少尉の柚香光は、端正な容姿が日本人とドイツ人の両親に生まれた金髪のハーフという役柄にぴったり。笑い上戸な少尉の明るさや優しさが声色からもにじみ出る、懐の深い男性像で惹きつけた。

編集長・青江冬星役の鳳月(右)。まるで漫画から飛び出てきたような風貌
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また、初ヒロイン(新人公演除く)に抜擢された華 優希は、竹刀も振り回すお転婆娘を表情豊かに愛らしく演じ、大健闘。紅緒に次第に惹かれる美形の編集長・青江冬星役の鳳月 杏は、ときに観客の笑いを誘いつつ、伸びやかな歌声や台詞で感動をもたらし八面六臂の活躍だ。

シベリアに出兵し、前線で鬼島軍曹らと勇ましく戦う伊集院
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そのほか、男気ある鬼島森吾軍曹をワイルドに演じた水美舞斗、歌舞伎の女形役者・藤枝蘭丸役で下級生とは思えない芸の幅を見せた聖乃あすか、華族の令嬢・北小路環役で大正モダンガールを体現した城妃美伶など、出演者それぞれが作品世界を濃厚に彩った。

ハラハラする展開で見どころ満載だ
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初日の挨拶で柚香は、「幕開きからみなさまの温かい笑い声、拍手、歓声をいただき、出演者一同心からうれしく思います」と挨拶。王道ラブコメディーを演者も観客も心底楽しんでいるような、幸せな劇空間となった。大阪公演は10月15日まで。

取材・文/小野寺亜紀

宝塚歌劇 花組公演 ミュージカル浪漫『はいからさんが通る』

日程:2017年10月7日(土)〜15日(日)
会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ(大阪市北区茶屋町19-1)
料金:6800円(全席指定)
電話:06-6377-3888
URL:http://www.umegei.com/schedule/655/

  
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