滋賀で、「奇想の画家」雪村の全貌に迫る

琴高仙人・群仙図(きんこうせんにん・ぐんせんず) 重要文化財 三幅 京都国立博物館蔵 展示:8/1〜13
室町時代後期から戦国時代にかけて、東国で活躍した画僧・雪村周継(生没年不明、1490前後〜1573以降)。彼の画業を振り返る大規模な個展が、8月1日から「ミホ ミュージアム」(滋賀県甲賀市)でおこなわれています。
雪村は常陸国(茨城県常陸大宮市)の武家・佐竹氏の一族に生まれ、幼くして禅寺に出家しました。50歳頃から関東各地を遊歴し、会津(福島県)、小田原、鎌倉(ともに神奈川県)では北条氏が所蔵する中国画や寺院伝来の作品に学び、独創的な表現を確立します。60歳半ば以降は会津、三春(福島県)を行き来し、80歳代後半で亡くなるまで数多くの傑作を生み出しました。

当時の画は中国画を手本にするのが当たり前でしたが、雪村の作品はそうした伝統からかけ離れています。人物画や山水画は破天荒なまでにドラマチックで、パワーが溢れ出しています。一方、動植物を描いた作品は写実的で、生命に対する慈しみや繊細さが感じられます。

15年ぶりの大回顧展となる本展では、海外からの里帰りも含む雪村約80件と、尾形光琳、狩野芳崖など雪村から影響を受けた後世の絵師の作品約30件が展示されます(会期中に展示替えあり)。彼は東国で活躍したので、関西ではやや馴染みが薄く、作品を見る機会も多いとは言えません。この貴重な展覧会を見逃さず、雪村の魅力を思う存分味わってください。料金は、一般1100円
文/小吹隆文(美術ライター)
『雪村 奇想の誕生』
期間:2017年8月1日(火)〜9月3日(日)
時間:10:00〜17:00 ※入館は16:00まで 月曜休
会場:MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300)
料金:一般1100円、大高生800円、中小生300円
電話:0748-82-3411
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