京都で、強烈個性の3アーティスト展

2017.5.23 08:00

若木くるみ《ポートレート》2017年

(写真3枚)

「京都芸術センター」(京都市中京区)が、アーティストとの連携を強化し、制作・発表の場を広げる目的で始めたプロジェクト『KAC TRIAL PROJECT / Co-program』。その展覧会部門として5月25日からおこなわれるのが、『のっぴきならない遊動』展です。

本展のテーマは「人間はなぜ創作するのか」。約10万年前にアフリカ大陸を出発した人類は、世界中に拡散・遊動していく過程で、身体を飾る装飾、死者を弔う儀式、洞窟の壁画など、多くの創作活動の痕跡を残してきました。そこには生存への欲求とは異なる次元で、何かを表したいという根源的な渇望があったのではないでしょうか。それを現代のアート作品を通して考えてみようという趣旨です。

黒宮菜菜《女性と浴槽》2016年
黒宮菜菜《女性と浴槽》2016年

出展作家は3人。本展の企画者でもある黒宮菜菜は、にじみやぼかしを多用して、身体の存在が曖昧な絵画表現をおこなっています。シンメトリーの画面が特徴で、どこか宗教的な雰囲気すら感じられる作品です。彫刻家の二藤建人は、自身が直接世界に触れることを軸とした制作を行っています。視覚だけでなく、触覚に訴える傾向が強いのもユニークです。若木くるみは、世界各地のマラソンを走破するなど、文字通り自分を表現媒体としています。その活動はあまりにも独特ですが、あらゆる疑問を吹き飛ばす魅力に満ちています。3人に共通するのは、身体感覚に直結した作品であること、独自の方法を取ること、実直であることです。ほかのアーティストとは明らかに違うルートから芸術表現の最深部に迫る彼らを通して、「人間はなぜ創作するのか」について考えてみましょう。

文/小吹隆文(美術ライター)

『のっぴきならない遊動: 黒宮菜々/二藤建人/若木くるみ』

期間:2017年5月25日(木)〜7月2日(日)
時間:10:00~20:00 ※5/29・30・31休
会場:京都芸術センター ギャラリー北・南、和室「明倫」(京都市中京区室町通蛸薬師上ル山伏山町546-2)
料金:無料
電話:075-213-1000

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