斬新すぎ、大阪でライアン・ガンダー展

2017.4.25 15:00

ライアン・ガンダー《あの最高傑作の女性版》 2016年 ©Ryan Gander, Courtesy of Lisson Gallery

(写真5枚)

新タイプのコンセプチュアル・アートとして国際的に注目されている作家、ライアン・ガンダーの日本初の大規模個展が、4月29日から「国立国際美術館」(大阪市北区)でおこなわれます。

「コンセプチュアル・アート」は直訳すると「概念芸術」。作品の形態や物質的側面よりも、意味、内容、思考などを重視した芸術作品を示す用語です。1960年代後半から70年代前半に流行しましたが、その後の美術にも影響を与えていて、世間でよく言われる「現代美術はワケがわからん」の原因だったりします(あくまでも筆者の説ですが)。

ライアン・ガンダー《ひゅん、ひゅん、ひゅうん、ひゅっ、ひゅうううん あるいは同時代的行為の発生の現代的表象と、斜線の動的様相についてのテオとピエトによる論争の物質的図解と、映画の100シーンのためのクロマキー合成の試作の3つの間に》 2010年 ©Ryan Gander, Courtesy of TARO NASU 石川コレクション、岡山
ライアン・ガンダー《ひゅん、ひゅん、ひゅうん、ひゅっ、ひゅうううん あるいは同時代的行為の発生の現代的表象と、斜線の動的様相についてのテオとピエトによる論争の物質的図解と、映画の100シーンのためのクロマキー合成の試作の3つの間に》 2010年 ©Ryan Gander, Courtesy of TARO NASU 石川コレクション、岡山

ガンダーは1976年生まれの英国人。彼の作品は、絵画、写真、映像、印刷物、インスタレーションなど様々な形をとり、決まったパターンがありません。そして、鑑賞者の思考や想像力に働きかけ、新たな価値観の創出や認識の拡張を促すのが特徴です。それは、綺麗な絵やダイナミックな彫刻を見て感動するのとは違う、未知への扉を開くような体験と言えるでしょう。

ライアン・ガンダー《リアリティ・プロデューサー(構造と安定のための演劇的枠組み)》 2017年 ©Ryan Gander, Courtesy of TARO NASU
ライアン・ガンダー《リアリティ・プロデューサー(構造と安定のための演劇的枠組み)》 2017年 ©Ryan Gander, Courtesy of TARO NASU

本展はガンダーの初期から最新作までを網羅する、初の大規模個展です。既成概念にとらわれない柔軟な感性の持ち主に、本展をおすすめします。なお、本展と同時開催される美術館の所蔵作品展でも、ガンダーが作品のセレクトを務めています。こちらも見逃せません。料金は一般900円ほか。

文/小吹隆文(美術ライター)

『ライアン・ガンダー ーこの翼は飛ぶためのものではないー』

期間:2017年4月29日(祝・土)〜7月2日(日) 
時間:10:00~17:00(金・土曜~20:00)※入場は閉館30分前まで 月曜休(5/1開館)
会場:国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55)
料金:一般900円、大学生500円、高校生以下・18歳未満無料
電話:06-6447-4680(代表)

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