兵庫・姫路で、パリを描いたユトリロ展

サン=メダール教会とムフタール通り 1913年 姫路市立美術館(國富圭三コレクション) ©Hélène Bruneau,2017
20世紀初頭のパリで活躍した一群の画家たちを指す「エコール・ド・パリ」。その代表的作家の1人、モーリス・ユトリロ(1883〜1955)の回顧展が、4月8日から姫路市立美術館(兵庫県姫路市)でおこなわれます。
ユトリロは、画家の母がモデルをしていた時期に生まれました。祖母の影響で子どもの頃から飲酒を始め、アルコール依存症のため仕事も長続きせず、治療のため医者の勧めで絵を描くようになりました。その後、母の助言はありましたが、ほぼ独学で絵を学んでいます。当時、彼が描いたのは、モンマルトルの裏町です。教会、アパルトマン、街路などのありふれた情景を描いていますが、独特の静けさと詩情が漂っており、画家として評価を受けるようになりました。この時期を「白の時代」と呼びます。その後、画廊で個展を重ねて評価を確立。1928年にレジオン・ドヌール勲章を受け、1955年にはパリ名誉市民となりますが、同年に旅先のホテルで急死しました。

モーリス・ユトリロ協会のセドリック・パイエ氏を監修に迎えた本展では、ユトリロの初期から晩年までの代表作を中心に、母のシュザンヌ・ヴァラドンと、ユトリロの友人で母の夫だった画家アンドレ・ユッテルの日本初公開作品を含む80余点を展覧。彼の芸術と劇的な人生を振り返ります。
文/小吹隆文(美術ライター)
『ユトリロ回顧展』
期間:2017年4月8日(土)〜7月2日(日)
時間:10:00〜17:00 ※入館は16:30まで 月曜休 ※5/1は開館
会場:姫路市立美術館(兵庫県姫路市本町68-25)
料金:一般1200円、大高生600円、中小生200円
電話:079-222-2288
※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて
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