「真田丸」初公開資料で当時を回想

2016.9.17 17:00

大坂城最外郭に張り出すようにU字状の真田丸を描く「大坂真田丸加賀衆挿ル様子」は大阪限定公開

(写真7枚)

歴史上の大合戦「関ヶ原の戦い」をあっさりと終わらせ、話題となったNHK大河ドラマ『真田丸』。終盤に向かい、舞台はいよいよ関西がメインとなり、大阪城に作られた出城「真田丸」の登場も待ち遠しいところ。春から、東京・長野と巡回してきた2016年NHK大河ドラマ特別展『真田丸』も大阪へと移り、9月17日〜11月6日までの約2カ月間、大阪城を臨む「大阪歴史博物館」(大阪市中央区)で開催される。

「今回大阪で開かせてもらうにあたって、ドラマのタイトルでもある真田丸そのものをしっかり見ていただきたい、と貴重な資料の収集に尽力しました。結果、これまでに知られていなかった真田丸の図を発見できた」と学芸員の大澤研一さんが語るように、本展では初公開となる貴重な図を展示。また、「大坂冬の陣や夏の陣の史料など、地元大阪の方々により史実に触れてもらえるように」と、大阪会場限定の展示品を多数取り揃えたということだ。

国宝の「某条書案(前欠)」は10/19〜公開。日本一の兵(つわもの)と信繁が称えられている
国宝の「某条書案(前欠)」は10/19〜公開。日本一の兵(つわもの)と信繁が称えられている

大阪城の砦となった「真田丸」の図はこれまでもいくつか公開されてはいたが、初公開の「大坂冬役真田丸図」(10/10まで)や「大坂御陣真田丸之図」(10/12より)などを見ると、敵がいろんな角度から強力な砦を分析していたことがよくわかる。ほかにも島津家が「真田日本一(ひのもといち)の兵(つわもの)」と書状に記した国宝の「某条書案(前欠)」(10/19より)や毛利勝永が着用したと言われる陣羽織など、真田家やそれにまつわる人々の歴史の証も数多く収集されている。これら177点の展示品中、53点は大阪だけの限定公開。入場料は大人1,300円、高大生900円。

京都の名工藤四郎吉光の作と伝わり、「骨喰」の号で呼ばれる重要文化財「薙刀直シ刀 名物骨喰藤四郎」も大阪限定で10/12〜10/24まで。現在は、「脇指 銘(葵紋)以南蛮鉄於武州江戸越前康継/骨喰吉光摸」という写しが展示
京都の名工藤四郎吉光の作と伝わり、「骨喰」の号で呼ばれる重要文化財「薙刀直シ刀 名物骨喰藤四郎」も大阪限定で10/12〜10/24に展示。現在は、「脇指 銘(葵紋)以南蛮鉄於武州江戸越前康継/骨喰吉光摸」という写しが展示

取材・文・写真/谷知之

2016年NHK大河ドラマ特別展『真田丸』

日程:2016年9月17日(土)〜11月6日(日)・火曜休
時間:9:30〜17:00(会期中の金曜は〜20:00)
会場:大阪歴史博物館(大阪市中央区大手前4-1-32)
料金:大人1,300円、高大生900円
電話:06-6946-5728

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