小吹隆文撰・週末アート、7/13〜

2016.7.13 22:00
(写真3枚)

「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ! 今週は、映画、アニメ、妖怪をテーマにした展覧会が目白押し。夏休みに家族で楽しんでみてはいかがでしょうか。

あべのハルカスにフォースが宿る!?
『スター・ウォーズ展 未来へつづく、創造のビジョン。』
@あべのハルカス美術館(大阪市阿倍野区)

© & TM Lucasfilm Ltd.
© & TM Lucasfilm Ltd.

映画史上の名作「スター・ウォーズ」。このシリーズは、現時点で『エピソード4/新たなる希望』(1977年、日本では1978年)から『フォースの覚醒』(2015年)まで、7作が公開されています。銀河系を舞台にした壮大なスケールの物語は、魅力的な登場人物や、超常の力「フォース」、主人公親子の愛憎劇も相まって、今も世界中の人々を魅了しているのです。本展では、ジョージ・ルーカス氏が世界中から選りすぐったアーティストが制作した、「スター・ウォーズ」をテーマにした美術作品を展覧。映画の衣裳や小道具、ドロイドのC-3PO、R2-D2、BB-8をテーマにしたコーナーもあり、老若男女を問わず楽しめる企画になっています。

2016年7月16日(土)〜8月30日(火)
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アニメファン感涙の展覧会が再び
『日本のアニメーション美術の創造者  山本二三展 リターンズ』
@神戸ゆかりの美術館(神戸市東灘区)

『未来少年コナン』(1978年)、『天空の城ラピュタ』(1986年)、『もののけ姫』(1997年)、『時をかける少女』(2006年)など、数々の名作アニメーションで美術監督を務めた山本二三。

もののけ姫《シシ神の森》1997年 ©1997二馬力・GND
もののけ姫《シシ神の森》1997年 ©1997二馬力・GND

彼の優れた仕事は、2011年に神戸市立博物館で行われた『日本のアニメーション美術の創造者 山本二三展』で紹介され、広く知られるところとなりました。それから5年を経た今年、山本二三の個展がさらにパワーアップして神戸に戻ってきます。展示作品は、アニメーション作品の背景画や、準備段階のスケッチ、イメージボードなど約220点。初期から現在までの代表作はもちろん、描き下ろしの新作も多数含まれており、前回を見た人でも新たな発見がある内容となっています。

2016年7月16日(土)〜9月4日(日)
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夏の姫路に妖怪たちが大集結
『立体妖怪図鑑−妖怪天国ニッポン PartⅡ』
@兵庫県立歴史博物館(兵庫県姫路市)

日本の夏の風物詩といえば、花火にスイカに水遊び、そして怪談に登場するお化けや妖怪ではないでしょうか。この季節にふさわしい「妖怪」をテーマにした企画展が、姫路で行われます。

妖怪張り子 姑獲鳥(荒井良 制作)/京極夏彦氏蔵
妖怪張り子 姑獲鳥(荒井良 制作)/京極夏彦氏蔵

展覧会のテーマは「妖怪の立体造形物」。日本では江戸時代から妖怪画が流行していましたが、立体が受け入れられるようになったのは近代以降と言われています。人形や郷土玩具のコレクターが変容し、様々な形で妖怪が表現されるようになりました。現在では妖怪のフィギュアが数多く制作され、各地でコンテストが行われているほどです。本展では、荒井良の妖怪張り子、海洋堂のフィギュア、人魚のミイラなどが展示され、その活況ぶりを伝えます。

2016年7月16日(土)〜9月11日(日)
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