スケールでか過ぎ!大阪で兵馬俑展

騎兵俑と軍馬
紀元前221年に、史上初めて中国大陸を統一した秦の始皇帝。彼が自らの陵墓のために作らせた兵馬俑と銅車馬を中心に、秦と始皇帝にまつわる貴重な文物を紹介する展覧会が、「国立国際美術館」(大阪市北区)で行われています。
展覧会は、秦が辺境の一小国だった時代から始まります。「編鐘」という楽器の一部だった『秦公鐘』と『南宮乎鐘』、玉や瑪瑙(メノウ)を綴った『玉胸飾り』、華麗な装飾を施した『玉剣・金剣鞘』、そして数々の青銅器と陶器は、秦以前に君臨していた西周王朝や、西方・北方諸国との繋がりを示すものです。
続くコーナーでは、秦の都・咸陽と宮殿の実像に迫ります。度量衡と貨幣の統一にまつわる『両詔権』(分銅)、『両詔量』(枡)、『半両銭』(銅貨)、3つのパーツから成る水道管や古代の瓦が並んでおり、約2200年も前に、現代と変わらない高度なインフラが整備されていた事実に驚かされます。

そしていよいよクライマックス。兵馬俑と銅車馬の登場です。兵馬俑は、その先駆けとなった小品も見られますが、メインは始皇帝の陵墓を守るために作られた約8,000体もの軍団から選ばれた10体です。それらは高さ約170〜約190センチで、1体ずつ顔、着衣、ポーズ、階級が異なります。また、2両の銅車馬は複製ですが、約6,000ものパーツを完全に写し取った精緻なもの。何たる迫力、そして圧倒的な存在感! 死後も世界を支配しようとする始皇帝の野望が、ひしひしと伝わってきます。

このように、一大スペクタクルを思わせる本展ですが、最後にもう一つ仕掛けがあります。約60体もの兵馬俑レプリカが並ぶ記念撮影コーナーです。最近、記念撮影コーナーを設ける展覧会が増えていますが、ここまで凝ったものは見たことがありません。ひょっとしたらこの夏、インスタグラムやSNSで流行るんじゃないでしょうか。
取材・文・写真/小吹隆文(美術ライター)
『特別展 始皇帝と大兵馬俑』
期間:2016年7月5日(火)〜10月2日(日)
時間:10:00〜17:00(金曜〜19:00)※入場は閉館30分前まで
※月曜休(7/18・9/19開館)
会場:国立国際美術館(大阪市北区中之島4-2-55)
料金:一般1,500円、大学生1,200円、高校生600円、中学生以下無料
電話:06-6447-4680
※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて
関連記事
あなたにオススメ
コラボPR
-
大阪のおすすめビアガーデン2025年最新版
NEW 2025.5.1 10:00 -
銀行の中にスタバ!? 関西1号店行ってみた[PR]
NEW 2025.4.30 13:00 -
【大阪・関西万博2025】人気グルメから穴場スポットまで…最新情報まとめ
NEW 2025.4.30 12:00 -
万博・タイパビリオン、大屋根リングから歓声も[PR]
NEW 2025.4.29 12:00 -
京都・川床おすすめランチ&ディナー、鴨川・貴船・高雄エリア別【2025年】
NEW 2025.4.29 11:00 -
ホテルで贅沢に…大阪アフタヌーンティー2025年完全版
2025.4.28 11:00 -
新社会人に告ぐ! 仕事の「#真相をお話しします」[PR]
2025.4.24 17:00 -
「えびそば一幻」が大阪初進出、バブル期の象徴に[PR]
2025.4.24 07:00 -
大阪スイーツビュッフェ・リスト2025年版、ホテルで甘いものを満喫
2025.4.23 11:00 -
京都のホテルで楽しむ、アフタヌーンティー2025年最新版
2025.4.18 10:00 -
神戸のホテルで贅沢に、アフタヌーンティー2025年最新版
2025.4.10 11:00 -
華やかスイーツ!大阪のいちごビュッフェまとめ・2025年版
2025.4.10 11:00 -
淡路島の観光&おでかけ&グルメスポット、2025年最新版
2025.4.2 19:30 -
春は桜も!ガイドブックにもない、淡路島秘境ツアー[PR]
2025.4.2 07:00 -
テンプル大学、学生たちの京都生活。【PR】
2025.4.1 11:00 -
大阪から行く高知のおでかけ・グルメ2025最新版
2025.3.31 16:45 -
坂本龍馬の生家跡・ホテル南水、ラグジュアリーに改装[PR]
2025.3.30 07:00 -
万博迫る!大阪2カ所でオランダパビリオンお披露目[PR]
2025.3.29 18:30 -
ワインのような日本酒? 高知県に期待の新蔵が誕生[PR]
2025.3.29 07:00 -
大阪でなぜ?KITTE高知ショップ、意外な売れ筋[PR]
2025.3.28 07:00 -
2025年は開業ラッシュ!大阪・梅田の新商業施設まとめ
2025.3.27 12:00