小吹隆文撰、週末おでかけアート、3/16〜
2016.3.16 18:55

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「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ! 今週は、災害を考える現代アート、明治の有田焼、ルノワール展を紹介。

 

硬派なテーマをオリジナルな切り口で伝える
『サーチプロジェクト vol.5  ニュー“コロニー/アイランド”2〜災害にまつわる所作と対話〜』
@アートエリアB1

アートや知の可能性を追求する企画として、2011年から毎年開催している展覧会。過去には、美術家と舞踊団とファッションブランドや、科学者と建築家チームとメディア・アーティストなど、様々な専門家が協働してユニークな発表を行ってきました。

ジョルジュ・ルース 「廃墟から光へ」(1995年 制作:Ufer! Art Documentary 監督:岸本 康)
ジョルジュ・ルース 「廃墟から光へ」(1995年 制作:Ufer! Art Documentary 監督:岸本 康)画像一覧

5回目となる今年のテーマは、「災害にまつわる所作と対話」。会場全体を一軒家に見立て、玄関、リビング、子供部屋などを想起させる空間に、加藤翼、小山田徹、contact Gonzo、志賀理江子、しりあがり寿、ジョルジュ・ルース、畠山直哉、ホンマタカシ、米田知子らの作品、そして過去の災害に関する資料を展示しています。東日本大震災から5年を経た今、改めて一人一人が災害と向き合う機会になるでしょう。

※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて

2016年3月11日(金)〜6月26日(日)
展覧会情報はこちら

 

超絶技巧が炸裂! 明治のクール・ジャパン
『明治有田 超絶の美ー万国博覧会の時代ー』
@兵庫陶芸美術館

日本を代表する高級磁器といえば有田焼。江戸時代には、国内はもちろんヨーロッパにも輸出され、かの地の王侯貴族を大いに魅了しました。明治時代になると政府の殖産興業品になり、「温知図録」などの新図案を元に革新的な製品を次々に製作。巨大な花瓶や再現不可能なほど細密な絵付けにより、明治6年(1876)のウィーン万国博覧会をはじめ世界各国の博覧会で高い評価を受けています。

香蘭社(辻勝蔵) 色絵菊花流水文透台付大花瓶(対) 1876年頃 個人蔵 【フィラデルフィア万博出品作】
香蘭社(辻勝蔵) 色絵菊花流水文透台付大花瓶(対) 1876年頃 個人蔵 【フィラデルフィア万博出品作】画像一覧

本展では、香蘭社や精磁会社を中心に、万国博覧会への出品作品や、皇族・華族が使用した洋食器、それらの基となった図案など154件を展覧します。近代の有田焼を100点以上の規模で見られるのは約30年ぶりで、関西での展示はこちらのみ。とても貴重な機会です。

※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて

2016年3月19日(土)〜6月5日(日)
展覧会情報はこちら

 

人生の美しさ、幸福感が凝縮した絵画世界
『光紡ぐ肌のルノワール展』
@京都市美術館

フランス印象派を代表する画家の一人、ピエール=オーギュスト・ルノワール(1841〜1919)。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《昼食後》 1879年 油彩・カンヴァス 100.5×81.3cm シュテーデル美術館 フランクフルト Photo:©Städel Museum-U.Edelmann-ARTOTHEK
ピエール=オーギュスト・ルノワール《昼食後》 1879年 油彩・カンヴァス 100.5×81.3cm シュテーデル美術館 フランクフルト Photo:©Städel Museum-U.Edelmann-ARTOTHEK画像一覧

彼は13歳で磁器工場の絵付職人の見習いになりましたが、その後画家を目指しパリの画塾やエコール・デ・ボザール(高等美術学校)に進学、そこでモネやシスレーなど後の印象派の画家たちと出会います。印象派展には4度参加しましたが、光の効果ばかりを追求する彼らに疑問を感じ、古典絵画を範とする作風に移行。暖色と滑らかなタッチを特徴とする独自の画風に至りました。ルノワールの作品には風景画や静物画もありますが、特に好んで描いたのは女性や子供などの人物画です。本展では、国内外の美術館が所蔵する女性像を中心とする作品を堪能できます。

※会期中に関連イベントあり。詳しくは公式サイトにて

2016年3月19日(土)〜6月5日(日)
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