全国初 ゲスイ再生水を堺市が活用

2016.3.16 09:12

この「膜ろ過システム」で、一般細菌や大腸菌などを除去。プールの水と同等の水質まで再生され活用される

(写真4枚)

下水処理場で処理された下水再生水をひとつの施設内の水源及び、給湯と空調の熱源として利用する全国初の試みが大阪府堺市堺区で3月19日より開始。今回導入される「イオンモール堺鉄砲町」で14日、堺市とイオンモール、関西電力が会見を行った。

堺市の「三宝下水処理場」から同日オープンする「イオンモール堺鉄砲町」まで約2.3kmを結び、下水再生水を引き込んだこの事業。再生水の水温が外気温と比べると冬季は高く、夏季は低い特徴を活かし、空調機の気温調整の補助をする。これにより、年間で3.5%の省エネ効果と7.5tのCO2削減効果が見込めるという。また熱利用後の再生水は、同施設で浄化処理を行ったうえで、トイレの洗浄水や敷地内の「せせらぎの杜」を流れる水路で活用される。

浄化処理を行った再生水は、この泉から湧き出るように水路を流れる
浄化処理を行った再生水は、この泉から湧き出るように水路を流れる

イオンモールは自社が掲げる次世代型エコストア「スマートイオン」の一環として位置づけ、地域資源を活用した暮らしの提供を目指す堺市と、エネルギーの新しい取り組みを模索する関西電力が連携して取り組む。事業費は約3億3千万円。今後3年間でその効果を検証するという。

「堺市鉄砲町地区における下水再生水複合利用事業」

堺市

「堺市鉄砲町地区における下水再生水複合利用事業」

関西電力

「堺市鉄砲町地区における下水再生水複合利用事業」

「イオンモール堺鉄砲町」
住所:堺市堺区鉄砲町1

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