真野恵里菜「勉強せずに挑みました」

ヒロイン・泉野明を演じた真野恵里菜
2013年、世界中を席巻したハリウッド発のロボット映画『パシフィック・リム』。そのギレルモ・デル・トロ監督が多大な影響を受けたという、日本のアニメ『機動警察パトレーバー』。昨年4月より、完全オリジナルの新作として『THE NEXT GENERATION パトレイバー』シリーズ・ドラマ版が全7章にわたって上映されていたが、その集大成となる長編劇場版がいよいよ公開! ヒロイン・泉野明を演じた真野恵里菜にインタビューしました。
──『機動警察パトレイバー』が誕生したのが1988年。それに対し、真野さんは1991年生まれですね。
そうなんです。ネットで調べたら、検索ヒット数がすごくて。長い歴史がある上に、今もなおファンの方がいらっしゃるので、こんな人気アニメを実写化していいのかなって。オファーをいただいたとき、まず不安が大きかったです。
──人気アニメって、良くも悪くも賛否両論が巻き起こりますよね。プレッシャーはありませんでしたか?
ものすごくありました。ですが、台本をいただいたとき、ヒロインが泉 野明(いずみ・ のあ)ではなく、泉野 明(いずみの・あきら)になっていて。なおかつ時代設定も変わって、所属する特車二課も三代目チームに。なので、アニメと同じではなく、パトレーバーの世界観は残しつつも、新しいキャラクターたちが次の世界を作るんだって。原作ファンの方には申し訳ないですけども、これは原作やアニメを見ずにやろうと。まったく勉強せずに撮影に挑みました。
──ゼロから作って行くとなると、現場のセットや雰囲気にも相当左右されると思うんですが・・・。
衣裳もそうですし、撮影現場のセットや小道具を完璧に揃えてくださったので自然に入り込めました。それこそ、劇中では開けることのないデスクの引き出しにも、細かい道具が入ってたりして。空き時間にちょっと開けると、あぁ、明はこういうのが好きなんだって。その世界をスタッフの方々が作ってくださって。
──押井守監督の印象はどうでしたか?
押井さんは、のほほんとされてますね(笑)。それこそ今回、シリーズでは押井さん含めて4人の監督さんがいらっしゃったんですけど、押井さんのときは空気がやさしいんですよ。「あ、今日は押井組なんだ」って、朝から空気が伝わるというか。キャストもスタッフもみんな、押井さんの笑顔が見たくて、一生懸命な感じがすごく好きでした。
──なぜ、押井さんのときにそういう雰囲気に?
やっぱりパトレーバーというと、押井さんの作品なので。押井さんも、実写化の話が前々からあって、ずっと計画していて、何年越しという感じでしょうし、このタイミングで実写化となって、私たちが選ばれたってのは、ひとつの運命だと思うんですね。だからこそ押井さんの要求はすべて打ち返したい、と。押井さんがオッケーって言ってくれたら、できてるんだって安心感がありましたね。
──演出面ではどうでした?
画面の隅々まですべて演出してくれますし、ちゃんと拾ってくれるんですよ。最初に1シーン通して全部引き(の映像)で撮るんですけど、ちょっとアドリブを入れたりしたのを、後で寄りで拾ってくれたり。自分たちがアイデアを出せば出すほど、ちゃんと見てくれるし、つまんでくれるので。
──キャスト同士のアドリブも多かったんじゃないですか。
台本上、終わっているのにカットがかからないときもありましたね。続きを見たいという感じなのか。油断できないです(笑)。舞台のつもりでやってました。でも、それが楽しかったですね。
──今回の実写化にともない製作された、全高約8メートルの実物大レイバー「98式イングラム」も話題になりましたね。
とにかく大きいんですよ! ホントに作っちゃったんだって思いました(笑)。特車二課のセットの一番奥にイングラムが立ってるんですけど、朝、そこに入ると、朝日を浴びるイングラムがとてもかっこよくて。その瞬間に、パトレーバーの世界だ、明として出勤したんだって。撮影の半年間、演じていたというより、特車二課の隊員として生きていたって感覚です。
──イングラムのコックピット(操縦席)はどうでした?
実際、装置もちゃんとしていて、レバーも動くし、スイッチも押せるし、モニターも付いていて、すっごいテンション上がりました! 役者になって良かったなと思う瞬間ですよね、実際の生活では経験出来ないことができるという。アニメの世界を体験できちゃう、これがお芝居の醍醐味だなって思います。

──最近は、映画、ドラマ、舞台と、立て続けに出演されています。パトレーバーの半年間にもおよぶ撮影を経て、女優としての成長も感じられたのでは?
お芝居をやりたいとハロー!プロジェクトを卒業して、1年後にこんなに大きい作品に携わることができてすごくうれしいです。いろいろ吸収できて、勉強になりました。いろんな監督さんとご一緒させていただいて、その分プレッシャーもあったし、自分の実力が追いついてない不安もあるんですけども。
──今回の劇場用長編がシリーズ全7章の総決算となりますが、だからこそ声を大にしたいところは?
私、シリーズではいっぱいおふざけをしてきたんですけど(笑)、この劇場版ではかっこいい明をお見せできます。シリーズではコメディっぽい感じだったんですけど、警察官らしい姿を見て欲しいです。それに、CGがすごいんです! イングラムの戦闘シーンや、ヘリのスカイアクションとか。後々、ブルーレイで・・・もいいんですけど、ぜひ劇場の大きなスクリーン、音響で体感して欲しいです。あと、続編もあればいいなって勝手に思ってます(笑)。
写真/上地智
真野恵里菜・公式サイト
映画『THE NEXT GENERATION‐パトレイバー 首都決戦』
2015年5月1日(土)公開
監督:押井守
出演:筧利夫、真野恵里菜、福士誠治、太田莉菜、塚本能礼、ほか
配給:松竹
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