ELワイヤーと呼ばれる光るワイヤーを体につけたパフォーマンスが、テレビCMにも使われ話題となったダンス集団のレッキン・クルー・オーケストラ。彼らが来年１月に行う公演を構成・演出する宮本亜門が、大阪市内で会見を行った。

2003年結成以来、大阪を拠点に世界15ヵ国以上で公演を行っている彼らのパフォーマンスを宮本が生で観たとき、「この格好良さは映像じゃなく絶対ライブで観るべきだと興奮した」と話す。それはELワイヤーの視覚効果だけでなく、「お客さんが大笑いするんですよ。ストリート系のダンスでこんなに笑いのあるステージは初めてで⋯。さすが大阪（出身）だと思いました。観客を楽しませる劇場の空間の使い方が見事」と評価した。

宮本が構成しストーリー立てた演出を加えたものの、ラップや歌にのせて言葉を発するのは特別出演のKREVAのみ。そのほかのキャストはセリフが無く、ダンスをメインとしたノンバーバル・ダンス・エンターテイメントだ。宇宙人からの襲撃をうけ、電球を作るしなびた町工場の従業員たちが立ち向かい宇宙戦争が繰り広げられるＢ級ＳＦ。宮本は、「物語を説明し出すと正直バカバカしいですが、肩の力を抜いて人間味溢れるパロディー感を楽しんで欲しい。ティム・バートンの映画にある”物事を客観的に見て遊んでいる”感覚のおもしろさを取り入れたい」と語った。