【世界遺産・姫路城】3月から料金改定、子どもが無料に……田村淳をはじめ有識者が語る見どころとは?[PR]


(4)世界に輝く名城目指し
「世界に輝く姫路城」を目指し、姫路市は近年、海外の名城との姉妹城提携を進めている。2025年の1年間だけでもシェーンブルン宮殿(オーストリア)、プラハ城(チェコ)と提携し、観光、経済、文化、教育、平和など幅広い分野での交流が期待される。城を核にした関係強化の狙いや今後期待することについて、シェーンブルン宮殿の最高経営責任者(CEO)に聞いた。
シェーンブルン宮殿(オーストリア)最高経営責任者
クラウス・パンホルツァー氏
「共に国が誇る世界遺産/持続可能な保存促進/姫路市との文化的関係強化」

──シェーンブルン宮殿と姫路城の姉妹城提携の背景と目的について教えてください。
シェーンブルン宮殿と姫路城は、その卓越した文化的・歴史的価値と後世に残すべき意義を有し、どちらもユネスコ世界遺産に登録されています。それらは地域の歴史に深く根ざしており、地元の人々から地域の象徴と見なされています。
シェーンブルン宮殿はオーストリアで最も重要な文化的ランドマークの一つであり、姫路城が日本で特別な地位を占めているのと同じです。姉妹城の提携は、文化遺産の保存と文化交流が密接に結びついているという共通の理解に基づいています。
このパートナーシップの確立により、シェーンブルングループと姫路市は長期的な協力、相互学習、対話の促進を目指しています。知識、歴史、文化的視点の交流を通じて、オーストリアと日本の友好と親善を深め、持続可能な保存活動と国際理解の促進を図りたいと考えています。

──姫路城はオーストリアでどれくらい知られていますか?
オーストリアの一般市民が姫路城にどれほどなじみがあるか正確に判断するのは難しいですが、近年では認知度が着実に高まっています。
特に、2024年11月のオーストリアでの基本合意と2025年5月の姫路市での姉妹城提携調印式に関するオーストリアのメディア報道が、その認知度向上に大きく寄与しました。オーストリアでの式典はシェーンブルン宮殿の歴史的な部屋で行われ、姫路市長も出席してこのパートナーシップの重要性を強調しました。
ユネスコの世界遺産であり、日本の豊かな文化遺産の象徴である姫路城は、歴史、文化、国際交流に深い関心を持つオーストリア国内で特に高く評価されています。
──シェーンブルン宮殿の魅力は。
世界遺産のシェーンブルン宮殿は、オーストリアで最も多くの観光客が訪れる観光地です。宮殿と庭園から成るこのバロック様式の芸術融合は、その大部分が今もなお当時の歴史的な姿のまま体験できます。
皇室が実際に使用した宮殿の居住区や公式の応接室を巡る見学ツアー、宮殿公園内の迷路庭園や子ども向け博物館など、多くの見どころが訪問者を待っています。

──ウィーンと姫路市の今後の交流や関係強化についてどのようなことを期待しますか?
予定されているハイライトの一つは、2028年の「姫路国際ヴァイオリンコンクール」優勝者によるシェーンブルン宮殿での演奏で、音楽を通じた文化交流の象徴となります。
さらにデジタル化、世界遺産の管理、文化仲介などの実務的、専門的な分野で協力を深めることを目指しています。継続的な対話と相互学習を通じて、今後ウィーンと姫路市の組織的な結びつきを強化し、文化的関係をさらに発展させたいと考えています。
「海外と姉妹城提携 続々と/姫路城新料金 保存の財源に」
海外の名城との姉妹城提携は、1989年のシャンティイ城(フランス)を皮切りに2019年のコンウィ城(英国)、2024年のバベル城(ポーランド)など五つの城に上る。

2025年の姉妹城提携は、両国の大統領が来日し、締結式の立会人を務めた。オーストリアのアレクサンダー・ファンデアベレン大統領は「姫路城は広く公開しながら保存している。提携でさらなる知識を得られる」とし、チェコのペトル・パベル大統領は「文化価値の尊重、職人の技に対する敬意など多くの共通点がある」と強調。400年以上、往時の姿をとどめる姫路城のノウハウの取り入れや知見の交換に期待を寄せた。
◇◇◇
姫路城は世界遺産としての価値を守り、次世代へつないでいくための財源として、3月1日に入城料を改定した。事前予約できるデジタルチケットも導入し、観光客の利便性を高める。
姫路城は計画的な修理による「保存」と、職人技の「継承」を両立させてきたが、姫路市は今後、石垣の耐震化などの事業費を10年間で約280億円と見積もる。財源を賄うため、入城料を市民については18歳以上を改定前と同じ1000円とする一方、市外者は2500円に、新たな料金体系となる年間縦覧券を5000円とした。
その上で、18歳未満については「木造建築や城の防御を学ぶ教育文化施設」(清元秀泰市長)として居住地を問わず一律無料にし、楽しみながら理解を深めるパンフレットも新たに作った。
同時に、試験導入していたデジタルチケットの運用を本格化させる。「しらさぎチケット」として入城日時の予約機能を持たせ、繁忙期の混雑緩和や炎天下のスムーズな入場につなげる。販売サイトでは、隣接する姫路城西御屋敷跡庭園・好古園や市立美術館、姫路文学館の入場券も購入でき、観光客の周遊を促す。
姫路城では安全対策も強化し、入城者全員に靴や手荷物を入れるナップザックを配り始めた。これまでのレジ袋では片手がふさがり、階段で転んでしまう恐れがあったためだ。ナップザックは持ち帰りの記念品としてデザインにもこだわっている。
また姫路観光コンベンションビューローは、有償ガイド事業「姫路観光コンシェルジュ」を始め、専門知識を持つ認定ガイドが姫路城の文化価値や市内の多彩な魅力を発信。人を介した質の高いサービスの提供により姫路滞在の満足度を最大化し、世界的な観光地としての地位向上を目指す。

入城料の見直しという転換点を迎えても、「白亜の名城」はこれからも輝き続ける。
提供/公益社団法人 姫路観光コンベンションビューロー
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