ヘブンに熊本行きを告げられた錦織…吉沢亮「悲しいどうこう以前の感覚だったと思う」

2時間前

『ばけばけ』第92回より。ヘブン(トミー・バストウ)の話を聞く錦織友一(吉沢亮)(C)NHK

(写真8枚)

明治時代の松江に生まれたヒロイン・松野トキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)の出会いを描く連続テレビ小説『ばけばけ』(NHK朝ドラ)。公私ともにヘブンを支える錦織友一を演じる吉沢亮が、10日放送回の振り返りや自身の役柄についてコメントした。

──朝ドラの撮影は長期にわたりますが、ご心境はいかがですか?

錦織は出演シーンが多いのですが、それでも自分よりも大変なヒロインがいるということに僕は支えられています(笑)。ずっと楽しくやれています。 

ヒロイン・髙石あかりさんはカメラが回ってないところでもヒロイン然としていて、たたずまいが非常に大人。すごくピュアな部分も持っているので、みんなで支えてあげなきゃと思っているのですが、結果的に彼女に支えてもらっています。

撮影が続くと大変な瞬間がどうしてもありますけど、一番しんどいはずの髙石さんが一番楽しそうに現場にいてくれるんです。そこに救われているキャストやスタッフの方が、たくさんいると思います。

『ばけばけ』第92回より。(C)NHK
『ばけばけ』第92回より。髙石あかり演じる松野トキ(C)NHK

──改めて錦織役についての思いをお聞かせください。

回を追うごとに彼の不器用さや人間らしさ、可愛げのあるところが出てきているなと感じます。 

実は錦織がまだ東京にいた第4週だけ、大盤石感の極みみたいなものを意識しながら演じていたんです。まだ教員資格検定の前で、自分が大盤石と呼ばれていることへの自負や自信がみなぎっていたし、日本を変えたいという思いで東京に来ている。そのギラギラ感や大盤石としての落ち着きを意識しながら演じました。

それ以降は、試験にも落ちて県知事のお声がけで松江に戻り、学歴を隠しながら仕事をしている。教育への熱量はあるにしても、本来は立ってはいけない場所にいるという負い目のようなものから、何事に対しても一歩引いてしまう感覚を大事に演じています。 

『ばけばけ』第92回より。(C)NHK
『ばけばけ』第92回より。庄田(濱正悟)と錦織(吉沢亮)(C)NHK

錦織にとっての庄田はある種、コンプレックスみたいなものです。受験前は錦織が“大磐石”、庄田は“半分弱”なんて言われていたのに、試験の結果一つで立場が逆転してしまいました。そんな二人が友達でもあるという絶妙な距離感が出ればいいなと思っています。 

松江中の生徒の前では大盤石としての地位を守ろうと頑張っているので普段より声を少し低くしていますが、それすら空回りしているような瞬間も。錦織の不器用さが透けて見え、生徒たちにもだんだん伝わっている感じがしますよね。おいしいキャラクターをやらせていただいているなと思います。

『ばけばけ』第89回より。(C)NHK
『ばけばけ』第89回より。生徒たちに校長就任の挨拶をする英語教師・錦織(吉沢亮)(C)NHK

──印象に残っているシーンを教えてください。

第14週の「イテモ、イイデスカ?」のシーンが印象的です。最初はちゃんと錦織も含めた3人のシーンだったのですが、気づいたら2人が感動的な見つめ合いを始めていて。僕から錦織が一人になるように動いているわけではありません。みんなが錦織から離れていくんです(笑)。本の巧さと演出の巧さがすばらしいシーンでした。 

『ばけばけ』第66回より。(C)NHK
『ばけばけ』第66回より。縁側に座り、トキと話すヘブン。写真左から、英語教師・錦織(吉沢亮)、トキ(髙石あかり)、ヘブン(トミー・バストウ)(C)NHK

結婚挨拶パーティーの撮影も印象的でした。相当長いシーンを一連で撮っていたのでかなりの集中力が必要でしたが、トキやヘブンをはじめ、皆さんのお芝居に非常に胸を打たれました。ただ、「ダラクソがー!」と叫ぶ前にフミさんが「なら皆で一緒にやりません? “家族”一緒に」と言った時は、錦織役の僕は「帰ろっかな……」と思いましたね(笑)。(写真を見返しながら)こうしてみると楽しいシーンばかりでした。

『ばけばけ』第66回より。(C)NHK
『ばけばけ』第66回より。出雲旅行に訪れ、稲佐の浜を散歩するヘブン(写真左、トミー・バストウ)と英語教師・錦織(写真右、吉沢亮)(C)NHK

──ヘブンが熊本に行くと言った時、錦織はどんな心情だったのでしょうか?

ヘブン先生と共に過ごす日々の中で、彼と一緒に面白いものを作っていくことや、彼の成し遂げるものを一番近くで見ていたいという思いが錦織の中で非常に強くなっていくのを感じていました。単純に友達として隣にいたいという気持ちも大きくなっていたと思うので、突然熊本に行くと聞いた時はもう意味がわからなかったでしょう。

『ばけばけ』第90回より。(C)NHK
『ばけばけ』第90回より。アメリカで出版された『日本滞在記』を読む英語教師・錦織(吉沢亮)(C)NHK

パニックというか、悲しいどうこう以前の感覚だったと思います。第14週でヘブンがトキに「(松江に)イテモ、イイデスカ?」と聞いた時点で、彼が松江を離れるなんてことは錦織の頭から消えていたはず。この楽しい生活が永遠に続くと、どこかで思っていたのではないでしょうか。

『ばけばけ』第95回より。(C)NHK
『ばけばけ』第95回より。今後は…(C)NHK

──今後の見どころを教えてください。

これからは人間ドラマとしての面白さがより濃くなっていきます。先週(第18週)は寂しさと温かさみたいなものがあふれ返っていて、ふじきさんの本って本当にいいなと感じました。トキとサワが笑い転げるシーン(第88回)は、台本を読みながら泣きそうになった部分です。

今後も、そういう人間の温かさや冷たさが見えてくる展開になるのではないかと思います。引き続き楽しんでいただければうれしいです。

  • LINE

関連記事関連記事

あなたにオススメあなたにオススメ

コラボPR

合わせて読みたい合わせて読みたい

人気記事ランキング人気記事ランキング

写真ランキング

関連記事関連記事

コラム

ピックアップ

エルマガジン社の本