篠井英介、女方としての思い「60歳ぐらいが一番いいと」新作舞台に意欲

9時間前

篠井英介(Lmaga.jp撮影)

(写真4枚)

TVドラマやバラエティ番組でも活躍する一方、演劇の世界では数少ない「女方(おやま)」として知られている篠井英介。彼のライフワークと言える主演舞台『欲望という名の電車』が、19年ぶり4度目の上演を果たす。世界各地の名女優たちが演じたブランチ・デュボアに再び向かい合う篠井の会見が、1月20日に大阪市内で行われた。

現代アメリカ演劇の金字塔と言われ、ヴィヴィアン・リー&マーロン・ブランドによって映画化もされた本作。財産も職も失った名家の女性・ブランチが、妹・ステラのいるニューオリンズにやってくる。妊娠中のステラと、彼女の粗暴な夫・スタンリーとの同居がはじまるが、ブランチとスタンリーは折り合いが悪く、じょじょに悲劇に向かっていく…という物語だ。

篠井英介(Lmaga.jp撮影)

篠井は中学生のときにこの舞台を観て「日本舞踊をやっていることをからかわれたりと、周りと上手くいかずに傷ついている子だったので『僕にはこの人がわかる』という親近感を、ビビビ! と感じました。そして子ども心に、真似したいと思ったんです」と、ブランチを演じることを人生の目標にしたと語る。

著作権者から、男性が演じることに待ったをかけられるという困難も乗り越え、2001年に上演が実現。一時は気力・体力の不安を感じて封印したが、「またやるなら今しかない」と考えて、今回の上演に踏み切ったという。

篠井はブランチについて「女としての可愛げや切なさや、ある種の嫌らしさなど、女性の多面性がすごく描かれている。女を凝縮したような役で、演じていて幸せになります」と語り、さらに「人間が本来持つ純粋な部分って、世の中のいろんな軋轢で失われたり、逆に世の中の方に合せていったりしますよね。ブランチが純粋なままでいることを、周囲が許さなかったという状況が、無意識のうちに観客の共感を呼んでいるのでは」と、厳しいことだらけなのに目を離せなくなる舞台を成立させるための、重要なキャラクターということも分析。

篠井英介(Lmaga.jp撮影)

現在67歳の篠井だが「歌舞伎の女形は60歳ぐらいが一番いいと言われているので、女方として円熟の境地を見せられたら。(ステラ役の)松岡依都美さんと、どっちが女に見えるか? というスリルを楽しみにしています」と笑いつつ「僕のワンマンショーにするつもりはまったくないし、ブランチだけが素敵と言われたら泣いちゃう(笑)。この舞台自体が『いい芝居だった』と思っていただけたら、なによりも幸せです」と、総合的に見応えのある作品にするという目標を語った。

篠井英介(Lmaga.jp撮影)

篠井と松岡以外には、田中哲司、坂本慶介、宍戸美和公などが出演。翻訳と演出はG2が務める。3月の東京公演を経て、大阪公演は4月4日・5日に「近鉄アート館」(大阪市阿倍野区)にて。チケットは一般8800円、24歳以下3800円で、現在発売中。

取材・文・写真/吉永美和子

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