神戸・東遊園地『1.17のつどい』震災40年に向け、31年目は大学生中心で初運営

「阪神淡路大震災1.17のつどい」実行委員長・藤本真一さんと「1.17リーダーズ」メンバーたち。「活動通じて様々な世代の人と出会えるのが面白い」と言う(2026年1月17日/東遊園地 Lmaga.jp編集部撮影)
阪神・淡路大震災発生から、1月17日で31年となった。震災を体験していない世代が増え、追悼行事の数も毎年減少している。そんな中で「東遊園地」(神戸市中央区)で、毎年約5万人が訪れる市民主導の追悼行事『阪神淡路大震災1.17のつどい』について、実行委員長・藤本真一さんに話を聞いた。震災を経験した人たちの高齢化が進む中、震災を知らない若者への世代交代に力を入れている現在の「つどい」。その運営の工夫とは?

◆ 震災から31年目。新たな世代が活躍する『阪神淡路大震災1.17のつどい』

──昨年2025年は、震災から30年が区切りとして扱われることも多かったと思いますが、30年と31年で違いはありますか?
20年のときの方が区切りをつけようとする流れがあったので、20年から21年はしんどかったですね。31年は、あまり変化を感じていません。区切りだからといって、風化するような行事ではなくなっているのではないかなと思います。以前は運営も震災経験者が中心でしたが、若い人たちも参加するというように変化しているので。

──たしかに、今年は腕章をつけた若いスタッフが多くいますね。
行事の見た目は例年通りですが、運営体制は変わっています。今年から関西の現役の大学生たちに呼びかけ「1.17リーダーズ」を組織していて、彼らが運営を担っています。能登半島地震の支援活動もしているのですが、そのときにボランティア活動をしたメンバーも、今回関わってくれています。

学年も大学もバラバラで、30人くらいの組織ですが、みんな優秀で積極的。今後は、サークルのようにメンバーを増やし、入れ替えながら回せていけるようにできればと考えています。

──ボランティアの高校生が、「大学生もいらっしゃるので、意外と気軽に参加できて身近に感じた」と話されていました。
いきなり「1.17」のボランティアというとハードルが高いんですけど、「こういうことならできるよね」とか、「藤本さんと一緒にやってたら、おもしろいから」と来てくれる人もいるので、そういう接触機会と経験を増やしながら、自分たちで仲間を増やしていってくれればいいですね。昨年企画した能登の「キリコ祭り」開催支援などを行うボランティアバスに参加して、「祭」がきっかけになったひともいるし、最初の入り口はなんでもいいんです。

◆ 10代、20代の若者の感性活かし、新たな取り組みもスタート
──大学生ボランティアは、灯籠の準備などのお手伝いのほかにも、何かされているのですか?

17日には新たに「震災モニュメントスタンプラリー」を企画してます。いろいろなことをやってみて、課題出しも含めて、また来年に繋げるように、と話しています。そういうことを社会勉強の一つとしてやったらいいと、僕は思っている。


僕らは、彼らがいてくれて本当にありがたい。震災経験者は高齢になっているので、年々東遊園地には来られなくなっていて、今は会場の様子をテレビで見たりしているようです。この「1.17のつどい」は、震災経験者が中心だった行事から、高校生や大学生が参加する行事に、しっかり世代交代が進んでいっています。それができているからこそ、「この次の10年も続けていける!」と確信しています。

──今回参加した大学生ボランティアたちのきっかけとなった、能登の被災地支援なども継続されています。
能登は物理的な距離もあるし、人が街をどんどん離れてしまって、支援がとても難しいと感じることもあります。でも、日本はいつどこで、大きな地震が起こってもおかしくない場所。そのため、被災地同士が結びつきながら、みなで震災を語り続けていかないと、ダメだと思う。
この「1.17のつどい」が1年でも長く続けば、ほかの被災地も「自分たちもできる!やろう!」というふうに思えるかもしれない。神戸でのこの取り組みを一つのベンチマーク(判断・改善を見つけるための尺度)にしてもらったらいいのかなと思っています。


◇
「東遊園地」内の「1.17希望の灯り」は、これまで中越地震や東日本大震災などにも分灯されてきたが、2月1日には能登半島地震で被災した石川県輪島市にも設置される。こちらにも「1.17リーダーズ」のメンバーたちが関わっていく予定で、2つの被災地を繋ぐ取り組みとなる。
取材・文・写真(一部)/太田浩子

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