元宝塚星組トップ同士の待ちわびた共演…柚希礼音退団10年、久しぶりに男性演じる

3時間前

宝塚歌劇団退団から10年。柚希礼音がとにかく楽しみにしている共演が『マイ フレンド ジキル』で実現

(写真6枚)

◆ ビジュアル撮影で衝撃!「わたるさん、普段からマント捌きしてるのかな…?」

湖月わたるさんトップ時代に教えてもらったことが、その後、舞台人としての基礎となったと話す柚希礼音
湖月わたるさんトップ時代に教えてもらったことが、その後、舞台人としての基礎となったと話す柚希礼音

──わたるさんと一緒にのぞまれた、ビジュアル撮影はいかがでしたか?黒いお衣装も印象的です。

ちょうど『先生の背中』の公演中だったので、髪も真っ黒だったのもあって、全体的に黒いんですけど、本番の舞台はもうちょっと色がある感じで、イメージは少し変わるかな。舞台となるのが19世紀のロンドンで、このビジュアルでも、ちょっとじめっとした感じになってますね。

この時、わたるさんが先に撮影だったのですが、黒いマントを翻しているのが、とってもかっこよくて!「昨日まで現役でしたか?」というくらい、マント捌きが衰えていない。マント捌きなんて、宝塚卒業したら、一切やらないんですよ。それなのにすごい!

──「マント捌きが衰えない」は、なかなか使わない言葉…。柚希さんは『ルパン』でちょっとマントのシーンありましたね?

あ、確かにありました。100万年ぶりに、って感じでしたが(笑)でもわたるさんは、「普段からマント捌きしてるのかな?」と思うくらい完璧でしたから。そのあとの撮影は、プレッシャーでした。

──柚希さんは、久しぶりのマント捌き、やってみてどうでした?

やっているうちに乗っていった感じでした(笑)いかに空気をふくらませて、いれこむか…。現役時代も、そんなに力をいれずにサッ!っていうのを練習していましたね。先輩たちに教えていただきながら、何度もやっていました。

──マント捌きも、代々の星組で受け継がれているんですね。マント捌きも、わたるさんから?

そうなんですよ。なにからなにまで、わたるさん仕込みなんです。わたしの体の細胞は、わたるさんがつくってくださったものなんです(笑)

──わたるさんはじめ、代々の星組の先輩方から教わったことが、柚希さんの全身に今も流れているんですね。

◆ 新しいジャンルのパフォーマンス「ダンス演劇」とは?

男性を演じるのではなく「人間を演じる」。そう語る柚希礼音
男性を演じるのではなく「人間を演じる」。そう語る柚希礼音

──これからお稽古に入られるということですが、実際に台本を読まれてみて、いかがでしたか?

なんとなくイメージでは、ジキルとハイドの方が踊りで、アタスンが語り手、という風に思っていたのですが、実は「語り」も、たくさん踊るんですよ。アタスンは台本をもった「朗読の人」ではなく、一緒に踊って、また戻って…みたいな、かなり新しいパフォーマンスだと思いますね。「ダンス演劇」っていうジャンルになるんですけど、すごく新鮮です。

朗読というスタイルなんですが、アタスンは膨大なセリフがあるんです。舞台では、手元に本をもてるから読む形で「覚えなくていい」ということで聞いていましたが、あんなに踊り、離れて、また元にもどってきたときに、次がどこなのかわからなくなると思うんです。それがちょっと怖いので、しっかり頭にいれたいですね。

──アタスンがいろいろなパートを担うんですね。

最後、舞台が終わった後に『マイ フレンド ジキル』という題名が、アタスンの目線から言ってたんだな、ということがよく分かると思います。お互いがお互いのことをとても大切に思っていることを書いている台本なので。「ジキルとハイド」というと、ジキルの二面性や、少し怖いとか、そういうイメージがあるかもしれません。でも、なんだかとっても心が暖かくなる舞台です。

観に来てくださっている方にも、きっとみんな人間にはいろんな面があって、人に見せてる顔と、家族に見せてる顔と、自分しか知らない自分と…などたくさんいたりして。そんな皆様が、観終わったときに、「どの自分も大切にしよう」と思ってもらえるような、そんな舞台になったらいいなと思っています。

──「どんな自分も大切にする」っていう言葉、とても素敵ですね。

【次のページは】… 2025年、宝塚歌劇団卒業からちょうど10年。「星の導き」で共演多数

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