週末は予約満席…大阪の「最高級」アフタヌーンティー、人気の秘訣は?

ホテル「ウォルドーフ・アストリア大阪」(大阪市北区)で1月上旬まで提供中のアフタヌーンティー(11月20日/Lmaga.jp撮影)
今年4月に大阪・梅田に開業したホテル「ウォルドーフ・アストリア大阪」(大阪市北区)。アフタヌーンティーは、大阪で「最高級」の1万2000円〜でありながら、週末は予約がほぼ満席で、1日約150人が訪れる。その魅力は、何なのだろうか?
■ ヒルトン最上級「ウォルドーフ・アストリア」とは?
「ウォルドーフ・アストリア大阪」は、大手ホテルグループ「ヒルトン」系列の最上級ラグジュアリーブランドで、大阪にて日本初上陸を果たした。宿泊は、1泊1室15万円(デラックスルーム)から、200万円前後(プレジデンシャルスイート)まで。一般客も利用できるアフタヌーンティーは1万2000円〜と、大阪府内のホテルでも最高級だ。

アフタヌーンティーの会場となるのは、28〜29階にまたがるラウンジ&バー「ピーコック・アレー」。週末は約100席がほぼ満席。1日約300人が利用し、その半数をアフタヌーンティーの利用客が占める。高価格帯でありながら、11時30分〜19時までの予約がほぼ満席になるほど、人気を集めている。

その魅力の一つは、絢爛豪華な空間だ。階下に伸びる大階段、街灯を思わせる照明、幾何学模様のタイルが彩るアールデコ調のインテリアは、ホテル創業の地・ニューヨークにいるような錯覚を覚える。天井高8mの窓からは、目前に「梅田スカイビル」を臨み、大阪の景色を一望できる。

特に、日が沈む、夕方からの雰囲気の良さは抜群だ。ムーディな照明と、ライトアップされた生モミの木のツリー、そして眼下には夜景が広がる。

■ 何が食べられる?夏頃から方向転換
では、1万2000円〜で何が食べられるのだろうか?「夏頃からシフトチェンジした」というメニューは、ニューヨークの定番を踏襲しながら、日本風に進化した。

4月の開業当初は、ニューヨークの伝統的なスタイルに倣い、サンドイッチ4種類をセイボリーに据え、スイーツも大きめサイズとしていた。しかし、アフタヌーンティーの利用客は、大半が日本人であったため、夏頃から日本人好みの内容に変更していった。
副総料理長・土谷シェフは「最初は、ニューヨークのウォルドーフを再現しようと始めました。しかし、日本人のゲストが大多数を占めるので、甘いのとしょっぱいのを一緒に食べれるようにとか、サイズを小さくしていろいろな味を楽しめるようにとか、趣向をシフトチェンジしていきました」と話す。
■ 人気の秘訣は、非日常感×日本人好みの味?

スイーツ6種類は、プラリネやオペラなど、冬らしい重厚な味わいを揃える一方で、甘くなりすぎないよう、味の組み合わせを工夫する。「和紅茶と林檎のオペラ」は、チョコレートケーキのオペラに、リンゴを合わせて軽やかにしたり、「ニューカレドニア産バニラビーンズのクッサン」は、バニラムースをチョコレートで包んでいるけれど、酸味の強いクリームを中に入れたりしている。

スイーツと一緒に食べるセイボリーは、2皿に5種類が盛られて種類豊富。キャビアやフォアグラなど、特別感のある食材を使ったメニューが並ぶ。

また、ニューヨーク創業の「ウォルドーフ」らしさを感じられる2品もラインナップする。ニューヨーク名物の「ロブスターロール」は、リンゴとセロリを使った「ウォルドーフサラダ」を、ロブスターに合わせている。ウォルドーフが発祥と言われる「レッドベルベットケーキ」は、チーズケーキにアレンジした日本バージョンを楽しむことができる。

ここまで、ニューヨークらしさを感じさせながら、大阪のグルメもメニューに取り入れている。スコーンには、大阪・中崎町の焼き芋専門店「蜜香屋」を使った「焼き芋スコーン」が登場し、ドリンクメニューのコーヒーには、大阪・心斎橋の人気コーヒー専門店「リロコーヒーロースターズ」を採用する。
日本人の味覚に寄り添いながら、非日常的なニューヨーク気分を味わえることが、人気の秘訣なのかもしれない。
■ 開業後初の「クリスマスケーキ」は4種類

そのほか、開業後初めてのクリスマスを迎える今年は、4種類のクリスマスケーキが登場する。お手頃価格の「シュトレン」(3900円)から、ウォルドーフ名物の「クリスマス・レッドベルベット・チーズケーキ」(1万1000円)までラインナップ。12月20日〜25日の受け渡しで、12月18日まで予約を受け付けている。
◇
アフタヌーンティーは、28〜29階ラウンジ&バー「ピーコック・アレー」にて開催。記事で紹介したメニューは、11月21日〜2026年1月上旬まで、料金は1万3000円(12月23日〜25日は、特別メニュー2品付き・1万7000円)にて提供される。時間は11時30分〜19時まで。詳細は公式サイトにて。
取材・文・写真/Lmaga.jp編集部
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