京都の新ホテル、次の狙いは?宿泊9割が海外観光客…隈研吾氏の「能舞台」が特長

13時間前

「バンヤンツリー・東山 京都」(Lmaga.jp撮影)

(写真6枚)

2024年8月、シンガポール拠点のホテル「バンヤン・グループ」が日本初上陸を果たし、「バンヤンツリー・東山 京都」をオープン。開業1年を経て、多くの海外観光客が訪れる同ホテルならではの取り組みや、今後の狙いを聞いた。

■ 喧騒から離れた空間…、今後は「従来の取り組みを強化」

「バンヤンツリー・東山 京都」金箔が輝く客室(Lmaga.jp撮影)
「バンヤンツリー・東山 京都」金箔が輝く客室(Lmaga.jp撮影)

2019年に閉館した「ホテルりょうぜん」の跡地に立ち、建築家・隈研吾氏が監修した同ホテル。グローバルに展開するバンヤンツリー系列ということもあってか、約9割の宿泊客が海外からの観光客だという。

なかでも注目を受けているのが、同ホテルでもイチオシの施設で能舞台をイメージした「バンブーパビリオン」。京都のホテルでも唯一となる取り組みとなっており、レストランや一部の客室から舞台を眺めることができる。1年に3~4回おこなわれる能の特別公演にくわえ、舞妓の踊りやジャズの演奏会なども実施。今後は枠にとらわれずにさまざまな文化を楽しめる場となっていくという。

隈研吾氏が監修、檜で作られた能舞台(Lmaga.jp撮影)
隈研吾氏が監修、檜で作られた能舞台(Lmaga.jp撮影)

そしてオープンから1年以上が経った現在、料理に使う食材の仕入れ先など地元・京都でのコネクションも築けてきたといい、「来年からは従来の取り組みをより強化していきたい」と語るのは同グループの担当者。

大きな窓から能を堪能できる部屋も(Lmaga.jp撮影)

■ 宿泊客以外にも「スパ&アフタヌーンティー」をプッシュ

12月26日よりスタートする新春アフタヌーンティー
12月26日よりスタートする新春アフタヌーンティー

そのひとつが、スパ大国・タイで本格的に学んだセラピストによる「バンヤンツリー・スパ」だ。スパといえば美容のイメージが強いが、心身を癒やし身体の巡りを良くすることを目的としており、リピーターも多いという。宿泊客以外で受けにくる人もいるそうで、担当者は「男性や地元の皆さんにもぜひ受けてほしいです」と太鼓判を押す。

さらに館内で提供する「アフタヌーンティー」も、これまで以上に力を入れていくという。日本の文化や伝統を重んじる同ホテルらしく、スイーツやセイボリーはおはぎや団子、お汁粉など和菓子がメインとなっている。食器もティースタンドではなく、お椀や枡など和食器を使用。団子は客自ら炭火を使って焼き上げることができ、「体験」を好む海外観光客からも好評だとか。

割烹料理「りょうぜん」
割烹料理「りょうぜん」

どちらのアクティビティも宿泊客以外でも利用できるほか、スパは3万5000円~、アフタヌーンティーは7500円~と宿泊料金やディナーに比べると比較的手が届きやすい価格帯となっている。担当者は、「京都や大阪をはじめとする関西圏のみなさんもぜひ利用してほしいです。ちょっとした贅沢をしたい日や自分へのご褒美など、いつもと違った雰囲気のホテルで楽しんでいただければ」とアピールした。

そのほか、京都の地酒を中心に取り扱うバーや「餅つき」や「琴の演奏会」などの季節ごとのイベントも充実。1室20万円〜(朝食・夕食付き、サ込、宿泊税別途)、詳しくは公式サイトにて。

取材・文/つちだ四郎

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